SSブログ

20180211:自動車産業 "ケイレツ" 解体? [雑感]

 自動運転技術の開発が進み、法整備を含めた実用化が迫ってくると、それに特化した AI 開発企業や半導体製造企業の力が自動車製造メーカー "より" も強くなり、我が国自動車産業界の特質であった "ケイレツ" が意味を成さなくなって解体へ進むらしい:
  日経紙:2018年1月22日付け企業面囲み記事("経営の視点")

 ケイレツ解体の是非について自分は意見を持たないが、この記事を読んで、かって "カンバン方式"( "Just-in-Time System" ) で稼ぎまくる自動車メーカー下請け企業の方から聴いた "恨み節" を想い出した。

 ここで言うカンバン方式とは、連続生産工程の効率を極限に迄高めようとする方式で、自動車製造メーカーがケイレツ下請け企業へ指示して所定の日時・場所にきちんと指示量の部品・部材を納めさせ、自らは決して在庫を持たない方式を "必然的" に含み、よく解説されている様な "きれい事" では無い
 海外を含めた多くの企業がこれに倣ったシステムを取り入れ、収益改善に大いに貢献したとの報道を覚えている。

 しかしこの方式は必然的に "下請け虐め" の構造を維持して始めて成立する方式だ。
 下請けは指定された日時・場所に指定数量の部品・部材を納める為には "常に" 在庫を持たなければ対処出来ない。

 カンバン方式は指示する立場のみ利する方式で、しわ寄せは立場の弱い下請けに集まる。
 その下請け企業の方は、納品車はその企業の商用車であったが( ← そうでないと納品すべき工場に入れない。それ程 "締め付け" がきついのが一般だと言う事でした)、自家用にはカンバン会社のクルマを決して購入しなかったそうだ(自社製品が部品として使われているにもかかわらず!)。

 冒頭の記事に依れば、
  「全ての自動車メーカーがお客。
    値下げを求められれば取引を断るだけ

と迄言い切る自動運転ソフトウェア開発企業が既に現れているとあった。

 日本独特のケイレツは良い面では "家族主義" とも言われるが、そこには "家長の言い分は絶対" との前提、即ち破る事の出来ない "掟" があるし、海外から見れば "排他主義" とも写る ・・・ 良く理解出来る構造だ。

 やはり、技術は "No.1" を目指すべきだが、ビジネスの上では "OnlyOne" も同等もしくはそれ以上に重要だ。
 つくづくそう思い知った次第です。

 それにしても 「・・・なら取引をお断りします」 なぁ~んて、現役の頃、一度は言ってみたかったなぁ・・・
 そういう技術は残念ながら持ち合わせなかった自分が恨めしい?
 "持ったつもり" だったんだがな ・・・ (>_<)

 最後は "めそめそ" したブログになりました m(_ _)m

共通テーマ:日記・雑感