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20180318:お米の ”旨さ” とは [ただの私見]

 何方かのブログでも紹介されておりましたが、1989年から始まっている前年産お米の食味品評(日本穀物検定協会@東京都)で "2017年魚沼産コシヒカリ" が始めて "Aクラス" とされ、最高級とされる "特A" を逃したとの事だ(日経紙:2018年3月1日付け)。

 2017年夏季の天候不順により出来具合が変わってしまったらしく、現地では気を引き締めて本年米の作付けに取り組むと紹介されている。
 天候不順に襲われたのは魚沼地区に限らなかった筈だが・・・

 この品評は、全国 "100名の専門家" が "基準米" との食べ比べで5段階採点を付けて評価する様だが、評価者も評価内容の詳細も一切不明なのが "後味悪い"。

 第一、"基準米" そのものが各地産コシヒカリのブレンド米であり、コシヒカリを優先基準としている根拠が明確では無く、 "恣意的" だ。

 実施機関のウェブサイトを参照したら、食味評価指標とは
  ① 官能試験:外観、香り、味、粘り、硬さ
  ② 理学試験:鮮度、アミロース、タンパク質、ヨード呈色度、粘弾性

と紹介されており、"味" 以外はセンサー技術が高度に進んでいる今なら過去の詳細分析結果を含むデーターベースを利用すれば100名の専門家筋と同じレベルの AI システムも開発可能な筈だ。

 曖昧さの残る "味" だが、その好みは人それぞれ千差万別、その上、食する時の体調・雰囲気で大きく変わる筈で、いくら専門家だって毎年同じ体調で食味している訳ではあるまい(それなりに入れ替わりがあるのかどうか解りようが無いが、歳を取れば味わう感度も下がってくる筈だ)。

 それにコシヒカリが開発された遠い昔時点の天候状況と今では大きく異なっている筈で、開発当時と同質の米に育っているのかどうかさえ不明だし、第一私ら自体の食生活が大きく変わっていて好みも変化しているので基準米の意味すら曖昧だ。
 その証拠と言う訳ではないが、昔どこかの大手スーパーが中国米をブレンドしたお米を堂々と売っていて、発覚する迄は味がどうだとか、変だとか・・・なんて誰も言ってなかった。
 米は日本の文化、中国米やカルフォルニア米は駄目・・・なんて言う精神論だけでは納得はし難い。

 しかし、こう言ってしまうと日本穀物検定協会の存在理由が薄れてしまう恐れも出て来るので、大元の農林水産省が "うん" とは承諾しまい。

 何でもそうだが、値段で決めるのでは無く、自分の舌を信じて "美味しいと想う米" を食せれば良いのだし、所謂ブランド米が誰にとっても美味しいというのは先入観を伴った思い込みだ。
 こう言う曖昧な評価基準で造られた "特A米" に群がる "盲目的な信仰" って、自分は嫌いです。
 何処の産地であっても、またブレンド米であっても、食材としての安全性が担保されている事を前提にして、自分にとって美味しいお米を食したい。

そうは言うものの:
 我がワイフ殿はコシヒカリ好みなのだが( (>_<) )、自分はあの "ねっとり感"(⇔理学試験項目にある粘弾性評価で "粘性" が強く出るって事になります)が嫌いで、今では見かけなくなったササニシキの方が好みだった( "リゾット" もお好みです)。
 今や我が家を "健全な環境" に保つ為に、ワイフ殿お好み米と北東北乃至は北海道産の非粘り系のお米を交互に炊いている始末です(勿論後者の方が圧倒的に安い)。
 永年連れ添った夫婦の間でさえお米の好みは同じにならない・・・ヤレヤレッと!

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