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20180418:劣化 [ただの私見]

 政治とか官僚の世界はとっくの昔にこうなってしまっていると想わざるを得ませんが、今月上旬には日本人の精神構造が劣化し始めている事を暗示しているかの様な事件が少なくとも3件発生している様に自分には見えます。

① 救命女性土俵追い出し事件(大相撲)
 例の大相撲春巡業@舞鶴での出来事だ。
 既に憤慨ブログが出揃っているので此処では繰り返さない。
 相撲自体の発祥が "殺し合い" だったし(*1)、格闘技そのものが技だけで成り立っている訳ではなく暴力的要素を必然的に含んでおり、選手らは試合中は大げさに言えば "殺気" だっているのが普通だ(仲良く礼儀正しくやりましょう・・・なんて "建前" 通りにやっていたら負けちゃうもん!)。

 今や神事とされる相撲だって例外では無い。
 事件は地元市長が歓迎の挨拶をしている最中に起きた。
 が、この時間帯は協会幹部や力士等にとっては "一服感" の時だった筈で、気が緩んでいた事もあったのだろう、普段から学識/常識&素養/教養を深める事はしていないだろうし、危機管理なぞ "へのかっぱ" と想っていた彼等には即座に "どのような対応をすべきか" 理解を越えた出来事だった筈だ。
 慌てて何の教育も訓練も受けていない若い行事役が(指示があったのかどうか解らないが)やらかしてしまった・・・と言う事らしい。

 おまけに貴乃花親方を追っ払って巡業部長になった春日野親方は市長が倒れた時、両手をズボンのポケットに入れたまま何もせずに遠くから傍観していた姿が撮影されていて、暴露されてしまっている。
 "その時トイレに行っていた" と嘘をついていたのがバレてしまった・・・。
 どう責任を取るのだろうか。
 自分個人としては貴乃花親方は好きでは無いが、それとは別に協会幹部の親方は立場に応じた行動責任・発言責任を取らなければなりません。

因みに:
 "女性は不浄" との考えがあるとすれば、その不浄の身から生まれた男性もやはり不浄そのもので、その不浄の男供が "土俵は神聖" と言うのであれば、誰もが土俵に上がれない筈なのだが・・・

 更に加えれば、"土俵女性禁制は伝統" と言うが、"性差別は憲法違反" の筈で、"どんな伝統も憲法の適用外は許されない" のが法治国家の原則だ。
 それを依然として無神経に踏襲している日本相撲協会は "公益財団法人" としての要件に違反しており、直ちに "一般社団法人" として組織変更させ、改めて法的措置をとるのが法治国家の筈だ・・・と息巻く飲み友がいます(反対しません)。
 この伝でいけば、いくつもの似た様なスポーツ競技団体が公益法人を名乗っているが、これもおかしな話と言う事になります。
 改憲論議も大切なのだろうが、憲法はきちんと守られる事が原理原則でなければ法治国家が泣いてしまう。

2.配管蒸気漏れ事故(九州電力玄海原発)
 直前に "検収" した筈なのに配管から蒸気漏れを起こし、定常運転がお預けとなっている。
 凡そ全てのプラントにおける高温高圧蒸気は "厄介者" という "負" の面も持っており、"鉄系配管の腐食の有無は検収時の最大監視項目" の筈だが、これを見逃した訳だ。

 これほど検収技術が劣化し、プロセスがなおざりにされているとは誰が想うだろうか。
 九電に原発を稼働させる実力が担保されているのだろうか、心配してしまう。

3."原爆落ちろ" 発言(日本プロ野球セ・リーグ:広島vs中日戦@広島)
 中日ドラゴンズのファンが "敵地" で野次った有様が YouTube に投稿され、既に拡散してしまっている。
 野次ったファンを抱えた中日ドラゴンズ側も迷惑千万だろうに。
 ここまで劣化した日本人がいるとは・・・情けないを通り越している。

 根拠の無い姑息な伝統に縛られた大相撲の世界、検収技術を低いままにしておく電力会社経営陣、思い遣り心を忘れ去った野球ファン・・・どれもこれも "心構え・精神の劣化" の現れと受け取るのは自分だけだろうか。
 これ等が日本の衰えの始まりを象徴している訳では無い事を切に祈ります。
 悲しいです・・・ネ。
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(*1):過去の投稿ブログです:
 "20171214:格闘技に潜む ”暴力的要素” に関する一考察"

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