SSブログ

20180822:陸(おか)生まれ ”サーモン” [食]

 何時かは実現するだろうと想っていたが、ついに都内では来年5月から “生食用完全陸上養殖サーモン” が出始めるそうだ(要すれば、”刺身” 用とか “寿司ネタ” 用サーモン)。

 大分前から “人工的に調整した海水” で養殖する取り組みがあるのは知っていた。 排出されるアンモニア成分を除去する事が “工業的生産システムのポイント” の一つとされ、特許が成立していたのを三井物産が取得して体制が整ったらしい(出自=日経紙:2018年8月19日)。 当初は30トン/年(⇔生魚10K匹相当)規模で、近い将来には50倍規模、更に海外へのシステム+施設輸出も計画しているとの事だ。

 サーモンの需要は世界的規模で拡がっているそうで、湾の様な海水圏内養殖が漁獲量の50%前後を占めるところ、今後は陸上養殖品も仲間入りする訳だ。 “近大マグロ” と言い、”陸上養殖サーモン” と言い、漁業の在り方を一考させる取り組みになるのだろうか。 だって、完全陸上養殖システムは場所を選ばないので、いくら物流が整っていても大陸の中央地域での需要に応えるには近場生産の方が有利に決まっている(エコ的でもあるし・・・)。

因みに:
 海から取水する陸上養殖の場合には、漁業権を持つ地元漁協からの許可が必要とされるものの、人工調整海水による陸上養殖はこれら既往権益とは無関係との事で、商社らしい視線を感じる。 勿論、人工調整それ自体にノウハウがぎっしり詰め込まれているのだろうけれど。

共通テーマ:日記・雑感