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20190101:”ブラザー・カドフェル” に出会う(修道院ミステリ@中世英国) [ミステリ三昧]

 新年明けましておめでとうご御座います。
 本年もよろしくお願い申しあげます。

と言っても年末押し迫った折の行きつけ居酒屋さんで:
 最近こちらに越して来られた中年男性から
 「”修道士カドフェル” って知ってます?」
って訊かれた。

 自分:「E.ピーターズの? 確かもう亡くなっていたはずだが・・・」
 某男性:「そう。 さすがよくご存じ」
って “褒められ” た。

 11世紀、英国中西部のシュロップシャー州シュルーズベリ(って言っても行った事無いのでどういう所か知らない)にある大修道院を舞台に繰り広げられる一風変わった推理シリーズだ。
 主人公カドフェルは “十字軍” に参加した経験を持ち、その間に “薬草” についての知識を蓄え、修道院では医療にも勤める特異な地位を維持しており、しかも “人間観察” に長けている。

 確か20編ほどのお話があって、欧米熱烈ファンの “聖地巡り” が流行った事があったと聴いている。

 我が国では平安時代後期の大昔の頃のお話。 しかも修道院と言う世俗社会とは隔離された風変わりな生活環境下で実にいろいろな事件が起こる。
 中世の英国・・・見知らぬ世界の出来事と言う事もあって、集中して読み込んだ時期があったのです(四半世紀頃前の話です (>_<) )。
 “ベッド・ディテクティブ” ものとして最高傑作とも言える “時の娘” (ジョセフィン・テイ)(*1) を読んで英国の昔モノに興味を持ったのがきっかけでした。

 件の某男性に 「どうして?」 って訊いたら、「偶然手に入れて読んだら魅入られて・・・」 今、嵌まっているのだと言う。
 どうやらマスターから自分がミステリ好きな事、聴いたらしい。

 “昔、NHKでシリーズが放映されていましたよ” って言ったら、”DVD探す” って。
 そんでもって念の為ネットで調べてみたら "新品DVDは絶版" らしい。 残念でした。 言ったらがっかりするだろうなぁ。
 現役の勤め人なので今すぐって訳にはいかないだろうが、”一度現地で聖地巡りでも” ってお薦めしておこう。
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(*1):ブラザー・カドフェルが活躍した時代から300年程経った “薔薇(バラ)戦争” 時代に非道な王として知られるリチャード三世の “悪人伝説” の信憑性に疑問を感じた警部が “文献だけから” 推理する。 この警部は捜査中の不慮の事故から入院していて、部下にいろんな文献を持ってこさせて思いを巡らせる訳だ。 歴史ミステリ不朽の名作とされる(ハヤカワミステリ文庫’キャッチコピーから一部抜粋)。
 ついでながら我が国の同じような例では “高木彬光著:成吉思汗(ジンギスカン)の秘密” があって、”義経=成吉思汗” 説を “名” 探偵・神津恭介が推理するお話がありますが、これはちょっと・・・


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