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20230523:神の手・・・って言えば(三題噺) [ミステリ三昧]

 サッカー、医療、そしてミステリですねぇ。

1.サッカー:
 W杯1986メキシコ大会での準々決勝戦:イングランドvs.アルゼンチンで見せた故・マラドーナ選手の "神の手ゴール" が余りに有名だ。
 今のFIFA’W杯では電子判定が進んで "神の手" が何だったのか、きわどいにしても特定されたのではなかろうか・・・な?

2.医療:
 脳外科とか心臓外科の分野では神の手の持ち主と言われる程の極端に高度な外科技術を身につけたお医者様がおられる事が知られている。
 自分の知人の奥様が難しい脳外科手術を受けて今では平常に近い日常生活を送っている例を知っているので、余計にこの感を強く持っている。

3.ミステリ:
 偶然にもこれを題目とする上出来ミステリが我が国で発表されている:
   望月涼子:神の手(2004年4月21日・集英社刊)・・・①
   久坂部洋:神の手(2012年5月11日・幻冬舎刊)・・・②

 これも偶然だが、①はつい最近にテレ東で、②は2019年にWOWOWでドラマ化されている。

 ①は女流作家の文芸受賞作品の盗作に端を発した作品、②は安楽死を題材としながらも医療世界のドロ*2を描いた作品だ。

 女流作家の作品盗作ミステリは松本清張’ "蒼い描点"(1959年・光文社刊)でもあったが、さすがに半世紀後の①では複層とした事件を平行して絡ませる場面等で視点が斬新との印象だ。 ここでの神の手とは、作家として斬新な作品を次ぎ*2と間断無く産み出し、原稿を埋めていく手を意味している様だ。

 ②の作者は、最近になって同じ出版社から "寿命が尽きる2年前" ・・・って言う、何とまぁ衝撃的な題目の書籍を著している方だ。
 そんな著者だからこそ、人の生と死を、特に死を定めるのは神のみとしているのか。 安楽死問題は彼岸への旅立ちがそう遠くない自分等の年代層にはチコッと身近すぎる課題で、読み通すのは気が重いところがありますなぁ。
 だからTVドラマも①の方がお気楽に観る事が出来ます。

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