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20180204:”鷲は舞いおりた” 考 [ミステリ三昧]

 ・・・とか、"J.ヒギンス" とか言っても、今は昔、すぐにも "ピン" と来る方は少ないのでは・・・(残念)
 J.ヒギンスは、どちらかと言えば反英的立場の人間像を好意的(?)に描いた、かってのアクション物の名ストーリー・テラー/ヒット・メーカーだった。
 この "鷲は舞いおりた(原題:The Eagle has landed)" は1975年に英語圏で上梓されて直ちにベストセラーになったもので、第二次世界大戦中、ナチスが時の英国宰相であるチャーチル首相の誘拐を企てる・・・と言う途方も無い話で、派遣隊が英国本土侵入成功時の "暗号" だった。
 英語圏の市民にとってはだれでも知っているに近い決め台詞で、さしずめ我が国の "この印籠が眼に入らぬかっ!" 的な台詞に相当するのではなかろうか(?&苦笑)。
 例のアポロ計画でも月面着陸機が正しく "Eagle" 号で、無事に着陸した時の合図がこの台詞だったし・・・

 原作では派遣隊の面々と彼等を率いる軍人リーダーが極めて魅力的なキャラクターの持ち主で、作者の思い入れが伝わってくる(菊池光氏訳早川書房版:初版1976年)傑作との評価が高い。
 自分は、これと "深夜プラス1"(G.ライアル:1965年上梓/菊池光氏訳早川書房版:初版1967年) が殊の外のお気に入りだ(古い時代のお話です)。

 "鷲は・・・" の映画化版がこの1月10日に放映されていた(NHKBS)。
 はて、確か昨年の夏にも放映された筈だが・・・

 この映画版は今では懐かしい役者が沢山出演している(*) が、残念ながら原作程の出来は感じられない "並" の映画だった。
 が、半年も経たないうちに再放映される・・・と言うのはそれだけリクエストが多かったのだろうか(NHKウェブサイトには映画リクエストコーナーがある)。
 どんな人がリクエストするのだろうか。

 ちょっと不思議・・・そう思っただけの "どうでも良い" ブログでした(何時か、機会があれば "鷲・・・" をブログしたかった訳であります)。

(*):重要な脇役として出演していたD.サザーランドは、最近 "ロング、ロングバケーション" で主役を好演しているとの評判だ。
 この役者さんはいろんなTVドラマとか映画に出演していますが、A.クリスティのマープルおばあさんシリーズ:"無実はさいなむ" を原作とした映画("ドーヴァー海峡殺人事件":1984年)に主演した事があって、さほど評判になった記憶はありませんが、自分にはお気に入りです(それこそ "どうでも良い事" ですが・・・)。


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