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20180709:私は驚かない(文科省局長不正事件) [ただの私見]

 自分はいくら中央省庁で所謂 “高級官僚の不祥事・不正” が続出・暴露されたところで驚かない。
 すでに何回か “経験的官僚論(苦笑)” を投稿してきた(*1)
 この国を少しでも良くしようとの熱意を持って入省しても課長補佐を経ると既往権益に守られた旧態組織を改革する事を諦め、”自分のポストが最大の関心事” になるのを横から見てきているからだ。 次官・審議官・局長は事務方の到達ポストであり、そこにいるのはそのポストを手にする手練手管を磨いてきた方々だ。 政界からの不正な干渉を明らかにした前川事務次官(前)@文科省は例外中の例外的存在だろう。

 今回の佐野太局長(科学技術・学術政策局;前)@文科省の東京医科大学への我が子不正入学斡旋収賄事件では “裏口入学が収賄” に相当すると判断した検察の解釈にも時代の流れを感ずる。 受託収賄には “金”(かね)がつきものだが、今回は “私学への助成金”、即ち “私らの税金” が恣意的に使われた見返りの裏口入学だ。 おまけに当該子息は、名前・顔写真・高校歴に加えて、そこの野球部でそれなりの活躍をしていたものの、裕福な家庭環境の下で所謂浪人時代を受験一筋で過ごした訳ではない事迄いち早く暴露されている(凄まじい時代です。すぐさま特定されてしまっている)。 

 合格者数にはある一定の “水増し” を設けるのが私学側の通例だろうから、一人の裏口入学で一人の真っ当な受験生が犠牲になったかどうか、大学側は公表する事は無いだろうから解らない。 もしあったとすれば、文科省側も大学側も取り返しのつかない “罪” を犯した訳だが、誰もがほおかぶりしたままで、その “罰” を受ける事はないだろう。

 例の女子アマレス・コーチのパワハラ事件@至学館大学とか、アメフト事件@日大等で炙り出されてきた教育機関の不透明・不適切と想わざるを得ないな運営等を見聞きすると、 そんな “私学への助成金” が果たして必要なのか・・・TV・新聞ではその様な論議は観られない(我が国に於いては ”タブー” なのかも)。

 政治家も官僚も、果ては大学トップ層も “公の私物化” が常態化している。 そんな国に明るい未来はあるのか・・・自分には心配しか出来ない。
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(*1):次が直近の投稿でした:
 ”20180520:”驕り” そのもの(柳瀬審議官@経済産業省)