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20181114:保守政党の ”落日” って本当?(ドイツ二大政党) [ただの私見]

 10月の地方選挙(@バイエルン州&ヘッセン州)で保守系与党が大敗を続け、メルケル首相が党首辞任に追い込まれたニュースは、予想されていたと言えるのかもしれない。

 各紙で背景分析が成されているが、① “難民政策” や ② “長期政権への飽き” だけでは説明不足で、③企業のグローバル化・宗教離れ・生活スタイルの多様化に起因する “価値観の変化” が指摘されている(出自:日経紙2018年11月1日)。

 ドイツ地方都市に住む旧友にこの記事についての印象を聴いてみた(メールの有り難さ・・・つくづく解ります)。
 与党側の地方選敗退の要因は①と②と言うのが現地に住む彼の見解だった(*1) ので、もっともらしい③についてどうかと問いた訳だ。

 彼の見解では、③は一世代以上前から指摘されている事で、今に始まった事では無い。 敗戦理由としてはあまりに教科書的過ぎて戴けない・・・との事の様だ。

 現地でドイツ人と結婚し、国籍も取っていて、長く住み着いている彼から観ると、日本人が心に抱いている “伝統的” なドイツ&ドイツ人観は第二次世界大戦前のしろもので、現代ドイツ&ドイツ人は “とっくの昔に” それとはまるっきり違う国家&国民になっているのだという。

 伝統ある教養教育実現の場としてのドイツの大学の多くが既に実学重視型、即ち米国型へ移ってきているし(⇒日経紙2018年10月24日付け紙面でも紹介されている)、ましてや日本と日本人を特別の仲間と観る事はないし( ← かってその様な年代層は確かに存在したが、今やほぼ全てが彼岸へ旅立っている)、個人の多くが ”寛容さ” に飛び抜けて高いと言う訳では無い。
 あくまで難民の押し寄せは嫌だし、同じ顔を見続けるのには飽きてきた・・・が実感との事でした。

 出自引用記事は署名記事で、欧州総局編集員の肩書きを持つ方だったが、記者仲間に囲まれた、恐らくはエリート社員である彼の記事よりも、現地に住み着き、周りが “ごく普通のドイツ人” ・・・ と言う旧友の言の方が尤もだと自分は想う。

 自分だって正直に言えば、無制限の移民受け入れは本質的に村社会特質が残る日本では許容度に限度があると考えるし、コロコロ変わる政権は嫌だが、同じ顔ぶれが長いのもねぇ・・・やはり飽きちゃいますよ。
 幸か不幸か、一昔前に一時(”いっとき”)、今では野党の政権時代が酷過ぎたし、今は今であの体たらく。
 そんなおかげで与党側の安泰が続いているものの、万全の信任を置いている訳じゃぁ・・・与党の方々、心して日本の舵取りして下さいなっと。
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(*1)20181023:長期政権は ”飽き” られる?(在独旧友からのメール)

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