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20190108:国際捕鯨委員会(IWC)脱退を聴いて [ただの私見]

 この年末に我が国政府が IWC 脱退を表明(2018年12月26日)し、事務局へ届け出たと27日早朝のNHKラジオニュース番組で聴いた。

 “商業捕鯨” をこの7月には再開すると言う。 但し我が国領域内及び排他的経済水域に限るらしい。 それに商業捕鯨と言っても大手水産業者が参加する見通しは無く、僅かに小規模・数艘程度らしい。

 IWC って、”海洋資源” を守るなんて “実は建前” に過ぎず、煎じ詰めればそこを牛耳っているのは “鯨は頭の良いほ乳類。食べるなんてもってのほか” 的感情論派であって、自らの価値観を押しつける問答無用の世界だ。
 鯨が無限に増え続けて魚を食い潰す様になっても反捕鯨の主張は “変わりはしない”(”山岡四郎” さん@美味しんぼもそう言っている)。

 でもって、その彼等は “頭の良くない” と勝手に判断して牛や豚を喰らう訳で、”生物多様性” なぞお構いなしだ。 人・動物・植物を含むあらゆるモノ・事の “価値観の多様性” を言い出したのは他ならない IWC-反捕鯨派と同じ人種なのが実に空々しい。

 反捕鯨派諸国(*1) の多くがそもそもがと言えば高緯度に位置しているので生物多様性自体に乏しい国々であり、固有の生態系には恵まれない地域だ。
 大昔は鯨油取りに邁進していたくせに石炭石油に目処が付くやいなや、ほ乳類としての鯨に目を付けて反対し、勝手に南極&とインド洋の公海域に鯨の聖域を設けている始末だ。
 自分等のカルチャー&価値観を優先して押しつけているに過ぎない。

ところが:
 我がワイフ殿から聴いたTVワイドニュース番組とか週刊誌情報によれば、自民党幹部の “反-反捕鯨” 派の意向が強いとかの “きな臭い” 話もある様で、これはこれで聞いて呆れた。

だが:
 我が国の昔からの “食文化を守る” ・・・ と言うのであれば、しっかりと “理論武装” して私ら国民への説明と反捕鯨国&団体への対処が必要だ。
 30年間話し合っていたが反捕鯨派との折り合いがつかないから・・・では説明になっていない。 これでは “ディベートで負ける” に決まっている。

ところで自分の食経験は・・・:
 今は大昔の話、親父どのに連れて行かれて故郷(鳥栖市@佐賀県)を訪ねた折り、親類筋が集まって歓迎会があったのだが、その時に出された “肉料理が鯨肉” だった。
 今から想えばそれは “ご馳走” だったのだろう。 日本は未だそういう “貧しい” 国だったのだ。
 が、自分は一口食べて初めての “異様” な味に吐き出しそうになって面食らった事を覚えている(その頃の我が家では、親父どの&お袋様の考えがあったのだろう、乏しい家計にも関わらずに日曜日夕食は “牛すき焼き” に決まっていて、”肉=牛” しか知らなかったのだ)。

 その後、鯨肉を食べた事は50歳を越える迄一度たりとも無かったが、観光で訪れた高知市(56歳前後)、それと仕事で出向いた東大阪市(65歳前後)で味わった時があった。  “幸い” な事に既に “お酒” を覚えていて、そのせいだろう、その席では何でも無かったが、正直に言えば特段の印象は残っていない。

 かっては20万トン/年を越えていた消費量も今はその1/100程へ激減しているそうだ。 何しろ食べる機会の有無以上に、今は肉料理は味付けも含めて多種多様で、私らの食生活は昔とは大違いだ。
 なので、商業捕鯨が再開されて、たとえ供給量が↑しても消費量が上向くかどうかは不明だ。 自分自身、自ら食する気には “とてもじゃないが” ならない。

 お隣大陸国家の様に、気に入らなくなれば国民に不買運動をさせて一挙に情勢挽回出来るなら良いんだが、我が国は極めて紳士的な国だから反捕鯨派諸国相手にそうはいけない。
 なので、古来からの食の風習を守るが故に世界に対して “見得” を切ったからには、私らに何が必要なのか、解り易く説明して貰いたい。 政府にはその責任があると想うのだが・・・

もしもの話は余り意味が無いが:
 “牛を神の聖なる使い” と信ずる国が軍事・経済のあらゆる面で世界最強国になって問答無用で他国へ牛の食用を禁じたら、食べるために牛を飼育していると言い放す IWC 主流派はどうなるのだろうか。
 因みに自分は魚介類や鶏肉を使ったケイジャン風料理の方が好みなので “牛食禁止令” が出たとしても一向に困らない・・・もっともそういう時代になる迄、生き延びて入ればの話だが (>_<)
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(*1):因みに、新聞各紙によれば IWC に於ける
 反捕鯨国:アングロサクソン系(英国、オーストラリア、
      ニュージーランド、米国)、オランダ、ドイツ、ブラジル等48カ国
 捕鯨支持国:中国、韓国、アイスランド、ノルウェー、デンマーク、
      ロシア等41カ国

だそうです。

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