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20190526:先進諸国は ”自分勝手”(廃プラはアジアへ輸出) [雑感]

 使用済みプラスチック製品、特に食品食材類の容器包装は、PETボトル以外は原材料としての再利用は技術的には可能であっても “経費” がかかり過ぎて何処の国、自治体、業者もお手上げなのが偽りの無い本音だ。
 確かに “循環型社会形成に向けた法整備” は多くの所謂 “先進する国々” で進められてきたが、廃プラ処理/処分の実態は、自らは手を汚す事無く “再資源化原料” の名の下でアジア諸国への輸出で済ませて来ているのが実態だ。

 ところが、2017年12月31日より中国がその受け入れを法的に禁止したのを皮切りに東南アジア諸国でも同様な取り組みを本格化し始めた。
 それは再資源化するには余りにもダーティーな廃プラ汚染から自国の環境保全&自国民の健康確保を優先した事に依っている。 裏を返せば、先進する国々がそれ程に酷い廃プラを “輸出” していた事に他ならない。
 困ったのは汚れた廃プラを輸出出来ずに自国に抱え込んだこれら “先進” 諸国だ。

我が国の場合も:
 例外では無い。
 困ったあげく、ついに産廃プラ類については業者からの要請に応じて自治体に焼却処分を認める様、環境省が要請する事になったそうだ(5月17日各紙)。

 昔と違って今では自治体が整備・管理する焼却設備ではダイオキシン等の有害物質が外部拡散する懸念は無くなったので “こうする他に手段は無い” ・・・ と言う事なのだろうし、加えて我が国の場合、多くの焼却処分工程で発生した熱は回収してエネルギーとして再活用するシステムが整備されている事が背景にあるのかも。
 それに、廃プラは基本的に高燃焼熱量を持つので、水分が多い家庭生ゴミ類の焼却処分時に燃焼熱維持に向いている事もあろう。

ところが:
 この “エネルギー回収” を欧米では循環再資源化とは見ていないケースが多い。
 彼等の再資源化とは “原料素材への回帰” が主体だからだ。
 そこで次のような場合、彼等がどう扱うのか、とても関心が持たれるのです。

カナダ民間企業の不法輸出の行方は?:
 日経紙2019年5月17日付け夕刊総合紙面では、カナダの民間企業がフィリピンへ不法廃プラ類を輸出しっぱなしで、100を超えるコンテナをフィリピン当局の指示を無視して回収をしないでいる事、更にカナダ当局が “責任は民間企業にあるのであって国には無い” ・・・ としている事がすっぱ抜かれている。

 国同士の問題に迄発展していて、いずれはカナダ側が引き取らざるを得ない事になるのでしょうが、これ迄きれい事で済ませていた先進諸国が “いかなる再資源化” をするのか、大変興味がある訳です。

 彼等が “焼却/エネルギー回収以外のいかなる方法で再資源化するのか”、我が国の “参考” になるでしょうから、報道機関は是非ともフォローして戴きたい。
 特にエネルギー回収を “敵視” していたEU勢の取り組みが見ものだ・・・不謹慎ではありますが、彼等の “本性” を観る事が出来るかも・・・と。

それにしても:
 カナダと言う国は何事にもフェアな、かつクリーンな印象を持たれる数少ない先進国の一つだと想っていたが、恐らくは例外的なのだろうが、いい加減な民間企業も “のさばっている” 事が解りました。
 それだけにイメージが崩れてしまい、少し “がっかり” です。


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