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20190603:マレー・ゲルマン氏(素粒子理論物理学者)逝く [故人を悼む]

 現在の素粒子物理学の基礎を築いた大天才(M.Gell-Mann)がついに召された様です。
 去る5月24日に逝去。 享年89歳。

 既に鬼籍入りされている R.P.ファインマン氏との共著論文とか論争は物理学を囓った学生であれば誰でも読んだり知っていた筈だ・・・それ程に画期的な論文が次から次に発表されていた。
 どれ一つとっても並みの物理屋が一生に一度書けるかどうかの質の高さだった。

 あの “左右対称性非保存”(”パリティ非保存”)を予言した “リー&ヤン” 両氏は、僅か2頁足らずの論文でノーベル賞を獲得されたが、それに劣らない快挙で、今では多くの方々がその名を知っている “クォーク” の存在を見事に群論的に定式化した。

 当時はその名前の元となった小説(J.ジョイス:”フィネガンズ・ウェイク”)に登場する “架空の存在” の通り “素粒子の最も根源的な数学的表現” ・・・ との解釈だったが、今では ”実在” が検証されている。

 これ程の大天才が再び現れる・・・事は少なくとも自分が旅立つ前にはなかろうと想います。
 黙祷。

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