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20190618:”原則” と ”特例”(選手選考@女子体操世界選手権の場合) [ただの私見]

 スポーツの世界で、五輪とか世界選手権とかへの日本代表選手を選出する際、各競技/種目別にそれぞれの協会理事会等が納得の上で “基準” を設けるのが普通だ。
 選手やコーチ陣はこの基準達成を目指して猛練習を課している訳だ。

が:
 今回、女子体操世界選手権(この10月にドイツで開催)出場選手選考ではお粗末な騒ぎが起こり、その発端が余りにも “身勝手” で、”またか” って感じた。
 女子選手のホープ的存在であったM-選手が出場自体が選考基準に定められていたNHK杯選手権(5月開催)を怪我で欠場して選考対象から外れる事となった。

が:
 10月開催世界選手権では2020東京五輪での団体出場権がかかるので、T-女子強化本部長が戦力上どうしても必要だとして “特例” でM-選手を選考させようとした。

が:
 8日に開催された理事会で紛糾・激論の末、反対過半数で “拒否” されたと言う(6月9日各紙朝刊)。
 15名の理事会で8名が反対だった様だ。
 本部長の “ごり押し” は拒否されたが、世界選手権で上位に収まらなかった場合の “言い訳” に利活用されそうだ。

事例は体操の世界に留まらない:
 過去にも男子&女子マラソン選手選考に際しては基準がないがしろにされた事例に枚挙が無く、原則を定めても “特例” がまかり通った事例はまだまだ記憶に新しい。
 1992年開催バルセロナ五輪で女子マラソン銀メダルに輝いた有森裕子選手も、選考基準からは外れていたとされたものの特例で選考された。

が:
 “世間” は結果オーライ。
 称えられるだけで、原則が曲げられた事への論議は消え去ってしまっている。
 基準を満たし、原則通りでいけば選考された筈の選手へ寄り添う世論が果たしてどれ程あっただろうか。

原則は決めても特例がまかり通る:
 権力を握った “黒幕” がいる世界では何処でも起こり得る事なんだろうが、今回の女子体操界の結論は茶番に終わらずに “良かった” ・・・ と自分は考えます。
 たとえ世界選手権での成果が不首尾であっても・・・・

 原則が通らず、経緯が明らかにされない “裁量を通した特例” が罷り通る村社会は、若者の才能を活躍させる場を狭めるだけ・・・と、自分の短からぬ経験からして考えるのです。


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