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20170607:消費者の財布 [ただの私見]

 以前、 “シニアの財布” と題してブログした事がありました:
   ご参照迄:“20170220:シニアの財布”

 そこでは、現役層の可処分所得が容易に上がらない事からシニア層の財布が期待されているものの、自分がシニア層になって気がついた事に、(日常食料品を除けば)実は買いたいものが余り無く、今では家電製品等が壊れた時に買い換える程度です(車だけは想定外でしたが)。

 日経紙によれば、円高にもかかわらず過去最高益を記録する企業も多数輩出している様ですが、政府・日銀が目指す2%物価↑の実現にはほど遠く、中には “計画インフレはイル―ジョン” に過ぎないと明言する大手リテーラートップもいる。

 その通りなのでは・・・と思う風景を見ています。

 拙宅から車で5分もかからない工場跡地にスーパマーケットが開店して2年ほどたった。
 期間を設けず、いつでも低価格商品を提供する事を謳い文句にしているのですが、確かに名のある企業の商品が格安で提供されている(但し、レジ袋は使用せずに、精算を終えた客は用意されている空段ボール箱を自由に使える仕組みになっている)。

 自家製の “硬焼きパン”(バケットとかバタールの様な所謂フランスパン)も、都内で著名なスーパーのそれと引けを取らない味にもかかわらず半値以下だ。
 その上、一度だけ手数料100円を払って会員カードを作れば、殆どの商品が会計時に更に3%程値引きされる。
 いつも、年齢・性別に関係なく利用者がいて、駐車場も空きを探すのに苦労する程だ。

 その店内で、なんと全国展開している大手リテーラーの “マイ・バスケット” を持ち込んでいる利用者が大変多い事に気がついた。

 マイ・バスケット制度は、レジ袋の有料化とほぼ同時に発足した仕組みで、有料で購入して利用すればレジ袋を使用せずに済むので便利ではある。

 生鮮食料品や定格商品等の自社ブランド品が安いので有名な大手リテーラーのマイ・バスケットをもって来るという事は、こちらのスーパーの方が品揃え・値段ともに、“より魅力的” という事なのでしょう。

 消費者が安全・安心な商品を ”少しでも安く” 手に入れようとする気持ちは “本能” であって、消費者は敏感かつ正直に行動する。
 そう簡単には財布を開けない。

 “計画インフレはイル―ジョン” と言い切った方の言い分が良く解る。
 2%インフレを実現するには、”明るい将来の見通しから来る安心感” が必須で、それには政府・政治家への信頼が大前提の筈だ。

 北朝鮮・テロ対策・憲法・TPP・学校法人問題・都議選・・・内憂外患山盛りの今、政治家の責任はとてつもなく大きく重い(報道側の責任も)。

 知らぬ・存ぜぬ・与らぬ・・・知っているだろう・あっただろう・関係しただろう・・・だけでは信頼は取り戻せない。
 もう、遅いのかも。

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