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20200730:ALS 嘱託殺人 [雑感]

 やり切れない事件としか言い様がない。
 "筋萎縮性側索硬化症"(ALS)罹患者が永きに渡った終わりの見えない闘病生活に絶望し、医師に自らの "安楽死" を有償委嘱したとの報道だ。

 ALSは現段階では完治出来ない難病に指定されていて、その原因も解明には至っていない。
 自分の様な世代にとっては、罹患しながらも斬新な宇宙論を産み出した故・S.ホーキング博士(英国)を直ぐに思い浮かべるのだが、正直に申し上げて "どこか自分等は罹らない病気" の様な "遠い" 受け取り方だった。

が:
 実は半年程前に、ご近所にALSを罹患されている方が居る事を知った時は心の底から驚いた。
 ご家族の心労は想像も出来ない程だろうし、専門看護師の方もそのせいか、お疲れ気味だ。
 が、現実に自分等に出来る事は "同情程度の域を出ない"。
 何もお手伝い出来ないのがとても残念だ。

 遺伝子治療が研究されているとの報道を読んだ記憶があるが、実用化されるのは大分先になるらしい。
 主題の報道を見聞きすると、"命の大切さ" と "生きる権利"、"安楽死を望む罹患者の想い" が錯綜していて、何が正解なのか、正直に言って自分には解らない。
 安楽死を認めている国&地域もある様だが、宗教や倫理、個人の哲学が交錯していて、極めて厳密な条件が定められている様だ。

 死をタブー視し、安楽死の概念が無い我が国で、絶望感に捕らわれた患者をどう救うのか、解答は見つかる事は無く、永遠の課題として残り続けるのではなかろうか。



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