SSブログ

20231114:池 央耿(いけ ひろあき)さん逝く(翻訳家) [故人を悼む]

 10月27日に逝去。 享年83歳。

 ミステリーとかSFモノを始め多くの分野の書籍を、この方の翻訳と言う事で購入読破した事が何回もあった翻訳家だ。
 老生にとって、故人は "その名前で読む洋書" ・・・そんな力量を持つ方のお一人だった(*1)。

 古くは
   E.S.ガードナー:すねた娘(お馴染みP.メースンもの)

   P.メイル:南仏プロヴァンスの12ヶ月

なんぞは懐かしい記憶だ。
 加えて
   C.ディケンズ:二都物語、クリスマス・キャロル・・・①

の様な名著の新訳も手がけられていて、読まずにはいられなかった。
 と言うのも、英国版ミステリー(+ドラマ)には、①に出てくる名台詞が主人公等の会話に引用されるのが多く、故事来歴を知らないとポカンとしてしまうからデス。
 それに新訳は文字通りに新しい研究成果が反映されているからデス。
 今後、故人の様な名翻訳家がどれほど登場してくるのか、些か気にはなります。
 黙祷。
-----
(*1):老生にとっては故・菊池 光氏もそのような方でした。 この方の翻訳・・・って事で読み込んだ小説はとても多かった。
 一方で故・都筑道夫氏は故・菊池氏翻訳を認めずに酷評していた。 が、老生にはこの指摘には全く以て同意し難く、かつこの方の小説は読むに堪えない感じだった・・・ファンの方には申し訳ありませんが。

共通テーマ:日記・雑感