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20200327:何故 ”カタカナ” なのか(クラスター、オーバーシュート、ロックダウン@新型肺炎) [ただの私見]

 19日の “新型コロナウイルス感染症対策専門家会議” 提言書以降、やたらと “カタカナ” が氾濫し始めた。
 既に前回の提言書で、”感染小集団” を “クラスター” と言い、今回は “爆発的感染患者急増” を “オーバーシュート””外出制限/地域封鎖” を “ロックダウン” と言い始めた。
 しかし今の場合の ”オーバーシュート” とは
   ”医療従事者+病床/機器等医療施設から算定出来る
   受け入れ可能患者数を上回る状況”

を指す筈だから、私ら一般的な国民には簡単に “感染爆発(状態)” と言って貰った方が解り易いもんだが・・・
 専門家会議提言書なるモノを読んで理解したい一般国民だって沢山いる筈だ。
 “日本語でも立派に主旨は伝わる” 筈なのに “何故カタカナを使うのか”
 偶然だが、同じ疑問を河野太郎防衛大臣がSNSで投げかけている。

 自分は “その理由は以下” と捉えています:

理由その1:感染症とか疫学に関わる学問体系がそもそも “輸入物” だから
 我が国で産まれて体系化された科学では無く、欧米からの輸入から始まった学問だからだ。
 専門家は先進的な論文を誰よりも先に読み込んで自己知識として取り込む。
 専門家会議はそういう学識者の集団だから、当然の様に共通用語として “論文から仕入れた英語” をそのままに使う訳なのだ。

理由その2:一般国民には “ぼやかして” 伝えたいから
 感染小集団、感染爆発、都市封鎖・・・なんて言うと、”ものものしい”、”おどろおどろしい” 印象を与え過ぎてしまい、”無智” な国民には “刺激が強過ぎる” ・・・ との “上から目線” の発想だからだ。
 カタカナで言うと、何となく “耳新しく”、”重くは受け取らない” ・・・ それを狙っているからです。

ほらッ:
 よく見聞きしますよねぇ。
 政治家や役人がやたらめったらカタカナを氾濫させた演説をしたりとか、ペーパー(報告書等)を公表したりする事を。
 それと同じ構造です。
 カタカナ氾濫提言書には “国民への思い遣り” は少しも感じられない・・・そう想う自分であります。
 今は、
   “難しい事を解り易く説明 ⇒ 国民の理解&協力を得る

事こそ求められていると想うのでありまする。

因みに:
 米国の感染症関連学のトップに立つ大学(J.ホプキンス大学)から “未知ウイルスの発現/感染拡散” に関わる警告書:
   “The Characteristics of PANDEMIC PATHOGENS
   (パンデミック病原体の特徴)

が2年前に出版されていて、その中では100名を越える世界中の感染症/疫学系学識者の見解を集約しているそうだが、残念な事に我が国からは選ばれていないそうだ(日経紙:2020年3月24日付け朝刊)。
 つまりは、残念ながらこの分野に限って言えば、海外先端 “智” の後追いと言えてしまうのだ。
 だから “カタカナが氾濫” してしまうのです・・・そこ迄言っちまうと “ちこっ” と言い過ぎか。



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