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20201014:”あっぱれ” モデルが ”一つだけ” あった!(台風14号進路事前予測) [雑感]

 先週から11日(日)迄に我が国を襲った台風14号は従来に余り例の無い進路を辿った。
 被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。

さて:
 台風は太平洋南方で発生し、西乃至北西方向へ進みながら、我が国を窺う多くの場合には沖縄南方で進路を北~北東方向へ変える。
 本州を襲うのは九州南端辺りから急激に東方へ変える奴だ。
 此奴は、太平洋際に沿って上陸乃至は海上を通って沖合で熱帯性低気圧に替わって消え去るのが普通だ。
 つい先だって、
   "近年は関東直撃頻度が上がっている"

との統計分析結果も気象庁から報告されたばかりだった。

ところが:
 台風14号は、当初はその "関東直撃型" だったが、その手前で "南方" へ進路を変えてしまったのだ。

 この台風の進路予測については、凡そ一週間前程だっただろうか、民放昼のニュース番組で世界中の気象機関が公表している進路予測を一覧した絵を見せていた。
 大ざっぱに言えば、一つだけを除いてほぼ全てが関東直撃進路を予測していた。

 唯一実際の台風14号進路に近い "日本近海時計回り" 進路を予測していたモデルがあったのだが、紹介していた気象予報士が
   "いくら何でもこれは無い"

と "きっぱり" と指摘していた。
 これを受けてMCが
   "どこの機関が、こんなとんでもない予測をしているんですか?"

って馬鹿にした様な口調で質問していた。
 さすがに気象予報士は
   "それは、ここでは控えておきます"

って受け流していたが・・・腹の中ではどう想っていたのか。

 一般に気象予報は、世界中の観測データーを用いて全球(=地球全体)予測を行うとの事だが、使用するモデルの多様性とモデル特有のパラメタ設定等で何十もの予測結果が得られ、最終的にはその筋の専門家が "メタ分析" を行って最も妥当性の高いと想われる結果にまとめて公表するらしい。

 結果的には、今回の台風14号進路についてはこの分析は的を外した訳だ。
 イヤハヤ、台風の進路予測って難しいらしい(*1)

が:
 天晴れなモデルが一つだけあったのが印象に残った。
 素人ながら北からの高気圧の強い張り出しを見事に割り出しての進路予測だったのだろう・・・と想っていたら、気象庁が太平洋南方上空に大きな低気圧が発生していて、14号はそれに吸い込まれるように南方転進し、小笠原諸島沖合で熱帯性低気圧となって消滅したと解説していた。
 ・・・んなら、はじめっからそう予測出来なかったんかいな?
 後から言い訳のように解説したって・・・

 それにしてもズバリのモデルは 天晴れ! 天晴れ! だ。

しかし・・・:
 自らを恥じているのかどうか解らないが、件の気象予報士は今週になってもこの事に一言も触れていないのはフェアじゃぁない。
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(*1)20200916:素朴な疑問(台風進路予測)




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