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20210525:分子シミュレーション@富岳(コロナ/細胞膜) [電脳サイエンス考]

 今時点で世界一の計算速度を誇るスパコン "富岳" を駆使して理研+立教大チームが
   "Covid-19既往変異種と人細胞膜との相互作用"

分子シミュレーション解析し、いわゆる "英国型" ウイルスの結合力が "武漢型" よりも増大している事を見い出し、感染力の強さを "裏付けた" としている。
 だが、併せて "南ア型" とか "ブラジル型" についても解析しているが、あまり明確な結果は得られなかった様で、今後は "実験による分析" が必要・・・との結果だった。

 オッと・・・ちょっと待って欲しい。
 それでは分子シミュレーションの本来意義は活かせていない。 実験を予測する精緻モデルの構築に向けての取り組みこそが神髄であって、"実験結果待ち" なら現行モデルがそれに達していない事を意味している・・・と考えるのがシミュレーションの道筋の筈だ。

 更に言えば、今注目されている "インド型" や今後出現するであろうCovid-19変異種、及びその感染力の予測シミュレーションこそが求められていると解するべきだ。
 それでこそ計算力を誇る富岳活用の意味がある。 実験事実の説明だけではシミュレーション屋の "自己満足" に終わってしまう。 確度の高い予測してこそ、シミュレーションの真価が認識されるのだ(*1)
 期待したい(ホントに)。
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(*1)20161205:"国内最速スパコン稼働へ” の記事を読んで・・・

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