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20211005:まるで衣を変えた植民政策(?)みたいだ(グリーン水素@アフリカ) [雑感]

 太陽光や風力発電由来電力を使って水の電気分解から製造した水素(H2)は "グリーン水素" と呼ばれ、"究極のクリーンな" エネルギー源と見なされている( ← いつともなくEU辺りからの言い回しだ)。
 そんな "水素社会" は遠~い*2将来の・・・って想っていたが、そうでも無いみたいだ。

 アフリカ諸国の中には太陽光&風力に格段と恵まれた国があり、ヨーロッパ諸国によるグリーン水素製造プラント建設計画が目白押しらしい:
   "グリーン水素 アフリカ照準"
    - 再生エネルギーで製造、欧州輸出にらむ
   (日経紙:2021年9月25日付け朝刊)

 こんな時代の激しい変化について行けない老生は驚くばかりだ。
 ヨーロッパにとって好都合な事にアフリカは地理的にとても近いし、特に地中海近くに立地した国々がグリーン水素製造プラント建設を受け入れている事だ。
 その建設予定施設の近未来図を見て、第二次世界大戦以前のヨーロッパ諸国の植民政策を想い出したのは世界史にも疎い老生の藪睨みの結果だろう。
 第二次世界大戦前、ドイツは俗に言うところの "3B"(Berlin-Byzantium-Baghdad=ベルリン-ビサンチン(=イスタンブールの旧名)-バグダッド)政策を進めたと習った事を覚えているが、記事掲載地図を眺めると、今や "ETN政策" :
    "Egypt" - "Tunisia" - "Namibia"
    (エジプト-チュニジア-ナミビア)

で巨大な ”再エネ+H2製造” 工場の建設へ向かっている様だ。
 違いは、ヨーロッパ側の一方的な支配的植民では無く、現地側が国の経済的発展を見込んで合弁となっている事の様だ。

 地球温暖化/カーボンゼロ/再生エネ/グリーン水素/アフリカ・・・ヨーロッパ諸国の冷徹な "戦略" とそのシナリオが透けて観えるのは老生だけだろうか。

 これに対応する我が国の戦略はどうなのか・・・広大な砂漠地域を内蔵する米国や中国は未だ戦略のたてようがあろうが、無さ過ぎる地の利の中で地熱発電程度しか自前調達出来ない我が国はただ*2 "きりきり舞い" するだけなのか。
 グリーン水素については豪州との連携構想が動き出しているとの報道は見聞きしているが、日本への運搬に伴う環境負荷が重荷になりやしないか・・・気になりますねぇ。 LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)評価はどうなっているのだろうか。
 何事に於いても戦略性に欠ける日本と日本人はこれから大変な時代を生きる事になるのかなぁ・・・老生は見る事も無かろうが・・・はい。

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