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20211220:”学歴フィルター” 考 [ただの私見]

 就職活動する大学生への企業紹介を生業とするところが、その学生へのメールに "入学偏差値で識別" するタイトルをつけてしまい、議論を呼んだ。
 "学歴フィルター" と呼ばれている。
 入学時偏差値で就職活動する大学生を篩い分けている・・・って意味だとは、TVのニュース解説で初めて知った自分は相当の時流遅れの様だ。

 大学偏差値は確かに入学難易度を知る指標の一つではあるものの、それがそのまま大学自体の存在価値をも表している・・・とはならない事は自分の "経験知" だ。
 だいたいが
   入学が難しい大学の卒業生は "優秀"

は単なる "期待" であって、錯覚に過ぎない例も結構多いのが現実で、入学偏差値が卒業時学識の広さ深さを示す指標なのか・・・については大いに疑問だ。

 これは自分の経験知で、自分が知る限りにおいては正しい。
 実際、既に半世紀以上前に、米国で大学卒業後の活動の社会貢献度とその大学入学時偏差値との間には明確な相関は認められなかった事が調査結果として報告されていた筈だ。
 繰り返しになるが、入学困難な大学卒業生が社会に出てからも活躍するかと言えば保証に限りでは無い・・・って事だ。

 偏差値の高い大学の卒業生を揃えた企業が世界でフロント・グループに位置して活動しているのか・・・高度経済成長終焉の1990年代以降、落ちこぼれていくそんな一流と呼ばれていた大企業がいくつもあった事を私らは眺めているではないか。

 固定観念に縛られている企業ばかり・・・そんな所に日本の企業の多くが停滞している要因の一つがあるに違いない。
 学歴フィルター・・・と観て聴いて、こんな事がふっと頭を過ぎりました。

因みに・・・:
 自分が社会へ出向く時代には "指定校制度" みたいなのがあって、自己実現に向けて進んでみたい方向を就職担当教授に伝えると、その希望をかなえる可能性が高い企業の紹介を受け、面接に出向いて戻ると既に合格が決まっていた・・っていうより、不合格なんぞ無い所謂 "売り手市場" で、"楽ちん時代" でした。

 日本経済が高度成長へ向かう時代だった事が背景にあったからこそに過ぎないです。
 今の今に振り返ってみても、入社同期仲間の学歴(← 今の用語で言えば実に "多様性" に富んでいたデス)と入社後の活動に相関があったとは到底想えない。
 共鳴できる職場に出会えたかどうかの方が遙かに重要な因子だったと捉えています。

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