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20230926:”高炉” 運転停止(JFE@京浜工業地帯) [雑感]

 川崎市@神奈川県の臨海地域は "京浜工業地帯" の一角として日本の工業中心地の一つだが、JFEスチール社( = "川崎製鉄+日本鋼管" )東日本製鉄所京浜地区(=日本鋼管社発祥地区)の高炉がこの16日に操業休止に至り、一世紀余りの製鉄事業が終わりを遂げた。
 今は昔、 "鉄は国家" とされたが、現下の鉄鋼産業は国内市場の縮小、海外製鉄企業とのコスト競争激化等々に晒されている。
 何でもそうだが、平凡な鉄鋼なら何処でもとは言えないが途上国でも生産出来る時代だ。 我が国は長寿命とか、超高強度とか、それらの国では不可能な高機能鉄鋼生産で生き延びるしかない。
 事情は石油/天然ガス化学工業も同じで、平凡な化学品/化成品/プラスチック等々は産出国立地プラントで生産され、安価な形で出回る時代だ。 我が国は超高純度品とか、超耐熱性/超力学特性等々を付与させた高機能プラスチック開発&生産で生き延びるしか無い。

 既往工場が閉鎖されるのは寂しいには違いなけど、明らかに今は産業構造の変換期であって、次世代産業基盤構築とそれへの移行が生き残りに向けた必須条件になっている時代だ。
 実際、閉鎖高炉地域跡は、2050年迄に新たなエネルギー源としての大規模水素ステーションへの生まれ変わり構想等が計画されている様だ。
 今となってはその実現を見守る事は叶わないが、成功を祈りたい。

ところで:
 この地域の海側から観る、特に夜景は独特のインパクトがあって、人気があるそうだ。
 当地からはそう遠く無い所在なので、今から想えば観ておけば良かったか。
 いつも決断が遅れるのは・・・先を見通せない老生の宿命で、何回もこんな想いをしてしまっているのが悔やまれる(凡人の宿命ですかな)。

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