SSブログ

20221029:”サンショウウオ” と言えば・・・ [雑感]

 姿形が "見目麗しく" とは決して見えない(少なくとも自分には)が、在来の "オオサンショウウオ" は我が国固有の種で、それがいまや消滅の危機に瀕しているらしい(日経紙:2022年10月17日付け夕刊社会紙面)。

 自分はオオサンショウウオと "山椒魚" の違いすら理解出来ない程の素養に乏しい年寄りだが、故・井伏鱒二氏の短編 "山椒魚" なら知っている。

 大きくなり過ぎて岩屋の水溜まりの様な所に閉じ込められた山椒魚の物語だけど、飛び込んで来た蛙を "いたぶろう" としている内に、やがて共に死を迎えるであろうところで "余韻" を残して物語は終わる。
 自分が習った国語教科書版では、死を待つばかりの蛙が恨み骨髄の筈の山椒魚を "恨んではいない" ・・・の様に "呟く"。

 このエンディングが何を暗示しているのか、未だに自分には解っていないが、故人は晩年にこの蛙の台詞を削除した "改訂版" を全集に載せたところ "大騒ぎ" となり、新聞種にもなった。
 有名無名の書評家や愛読者からは賛否両論だったけど、結局はどう片づいたんだっけ・・・全くフォロー出来ていない自分であります。
 些か情けないが、決着をつけなければならん・・・って問題じゃぁ無いと想って自分を誤魔化しているのです。

ついでに:
 絶滅危機に瀕している多数の在来生物品種・・・これは私等日本人がこの日本列島に対して犯している "罪" を表意している事に他ならない。
 とすれば、どんな "罰" が待っているのか・・・そんな事を柄にも無くフッと考える時があります。