20240302:"砂の器" と "木次線" [ミステリ三昧]
このタイトルで直ぐさま
① 砂の器:松本清張’長編推理小説
② 木次線:JR西日本が運行する地方鉄道であって、
- 宍道駅@島根県松江市 ⇔ 備後落合駅@広島県庄原市
の間で島根県⇔広島県を結ぶ唯一の鉄道であり、
- "きすきせん" と読み下し、
- その途中駅に "亀嵩"(かめだけ)駅がある事
を想い起こす方がどれ程の数おられるか老生には解る筈も無いが、昨年12月に下記書籍が発刊された:
村田英治著:「砂の器」と木次線(ハーベスト出版)・・・①
故・松本清張及びその膨大な著作は、好き嫌いはあろうが一定の年齢以上の方々には今も大きな関心を持たれている希有な存在だ。
でもって、洋の東西を問わずのミステリ好きにとって、このタイトルを観ては見逃す訳にはいかない。
著者は、元NHKプロデューサー(1988~2022年)にして、あの "ドキュメンタリー番組:プロジェクトX" に関わったそうだ。
ところで:
"砂の器" では、"亀嵩"(かめだけ)地区@島根県奥出雲町が物語の肝となる所として登場する。
"国電" 蒲田操車場(1960年代当時)で発生した殺人事件捜査担当となった老練&若手の刑事二人が僅かな手がかり:
被害者の "東北弁" なまり & "カメダ" という言葉
から犯人を追う話。
"東北弁" と亀嵩地域の "出雲弁" が聴きようによってはよく似ている事から、"カメダ" が当初の推測であった人名では無くて地名 "カメダケ" と突き止め、そこでの調査からやがて被害者と犯人の繋がりが紐解かれていく筋書きだ。
所謂 "社会派" 編で、トリック自体に新味がある訳では無い。 著者が重視していた犯因(犯行動機原因)が当時はタブー視されていた事と関連していたのだが、ここでは省略デス。
1974年に映画化された際には木次線沿線各地でロケが行われ、当時小学生だった①の著者は撮影現場に遭遇していたそうだ。 そんな事からか、定年退職後に "亀嵩" が選ばれた背景を調べ、本としてまとめ上げたとの事だ。
老生は、おふくろ様が鳥取出身のせいで山陰地域に限りない関心と愛着があって、その地域の人と風土が好ましく、著者の気持ちとか心意気が何となく解る。
贔屓目かもだが、力作・・・と言って良いと老生は想いました。
ついでに:
砂の器の映画化は1974年限りだったが、TVドラマとしては
TBS2回+フジTV3回+TV朝日2回
の都合7回放送されている(← Wikipediaで確認)。
老生の好みでは
映画版:主演=丹波哲郎・森田健作・加藤剛
と
フジTV’1977版:仲代達矢・山本亘・田村正和
が、今流行の言葉で言えば "推し" か(役どころ:老練刑事・若手刑事・犯人)。
勿論、映画&TVドラマでは原作には無いサイドストーリーが含まれているが、犯人&犯因が乖離している訳では無い。
ところで・・・:
記憶違いかもだが、映画&TVドラマ版では亀嵩駅が描かれるものの、実際にはこの駅舎ではなく、近接する駅のだったかと・・・絵面(えずら)で亀嵩駅は変えられちゃったとの覚えがあります。
① 砂の器:松本清張’長編推理小説
② 木次線:JR西日本が運行する地方鉄道であって、
- 宍道駅@島根県松江市 ⇔ 備後落合駅@広島県庄原市
の間で島根県⇔広島県を結ぶ唯一の鉄道であり、
- "きすきせん" と読み下し、
- その途中駅に "亀嵩"(かめだけ)駅がある事
を想い起こす方がどれ程の数おられるか老生には解る筈も無いが、昨年12月に下記書籍が発刊された:
村田英治著:「砂の器」と木次線(ハーベスト出版)・・・①
故・松本清張及びその膨大な著作は、好き嫌いはあろうが一定の年齢以上の方々には今も大きな関心を持たれている希有な存在だ。
でもって、洋の東西を問わずのミステリ好きにとって、このタイトルを観ては見逃す訳にはいかない。
著者は、元NHKプロデューサー(1988~2022年)にして、あの "ドキュメンタリー番組:プロジェクトX" に関わったそうだ。
ところで:
"砂の器" では、"亀嵩"(かめだけ)地区@島根県奥出雲町が物語の肝となる所として登場する。
"国電" 蒲田操車場(1960年代当時)で発生した殺人事件捜査担当となった老練&若手の刑事二人が僅かな手がかり:
被害者の "東北弁" なまり & "カメダ" という言葉
から犯人を追う話。
"東北弁" と亀嵩地域の "出雲弁" が聴きようによってはよく似ている事から、"カメダ" が当初の推測であった人名では無くて地名 "カメダケ" と突き止め、そこでの調査からやがて被害者と犯人の繋がりが紐解かれていく筋書きだ。
所謂 "社会派" 編で、トリック自体に新味がある訳では無い。 著者が重視していた犯因(犯行動機原因)が当時はタブー視されていた事と関連していたのだが、ここでは省略デス。
1974年に映画化された際には木次線沿線各地でロケが行われ、当時小学生だった①の著者は撮影現場に遭遇していたそうだ。 そんな事からか、定年退職後に "亀嵩" が選ばれた背景を調べ、本としてまとめ上げたとの事だ。
老生は、おふくろ様が鳥取出身のせいで山陰地域に限りない関心と愛着があって、その地域の人と風土が好ましく、著者の気持ちとか心意気が何となく解る。
贔屓目かもだが、力作・・・と言って良いと老生は想いました。
ついでに:
砂の器の映画化は1974年限りだったが、TVドラマとしては
TBS2回+フジTV3回+TV朝日2回
の都合7回放送されている(← Wikipediaで確認)。
老生の好みでは
映画版:主演=丹波哲郎・森田健作・加藤剛
と
フジTV’1977版:仲代達矢・山本亘・田村正和
が、今流行の言葉で言えば "推し" か(役どころ:老練刑事・若手刑事・犯人)。
勿論、映画&TVドラマでは原作には無いサイドストーリーが含まれているが、犯人&犯因が乖離している訳では無い。
ところで・・・:
記憶違いかもだが、映画&TVドラマ版では亀嵩駅が描かれるものの、実際にはこの駅舎ではなく、近接する駅のだったかと・・・絵面(えずら)で亀嵩駅は変えられちゃったとの覚えがあります。