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20230403:松井孝典(たかふみ)氏逝く(惑星科学者) [故人を悼む]

 3月22日に逝去。 享年77歳。

 学術的な業績多々のお方だとは想うが、老生にとっては1980年代にNHK’TVで放送された "パノラマ太陽系" の解説者としての記憶が大部を占める。 30歳代で、バリ*2の新鋭学者様時代だったのだろう、解説に勢いがあったが、恐らくは八神純子さん "Mr.ブルー 私の地球" がエンディングに使かわれていた事の効果が大きかったと想う。

 故人は小惑星探索に関わる我が国の宇宙政策に批判的なお立場だった様だが、老生の様な世代には "ババァ発言"(ネットで調べられます) の方が記憶に残っているのは不本意かも知れない。
 が、宇宙に関心を持つのは多くの子供の先ずもっての習性にも等しく、故人のその功績は大きいと想うので・・・黙祷。

ついでに:
 あの "はやぶさ2" が持ち帰った小惑星サンプルから "RNA" が検出された(北大&海洋研究開発機構:3月21日発表。 厳密に言えば、検出されたのは "ウラシル" と言う塩基物質で、これはRNAにのみ含まれている)。
 宇宙に於いても生命起源物質であるRNAが存在した事は、地球型生命体の大元が "宇宙からの飛来" とする説の根拠の一つとなり得る大きな発見で、我が国の宇宙政策の "学術的成果" とも言える。
 宇宙科学者だけではこの成果は見込めない。 分子生物学者との連携があって初めて成し遂げられる成果と言える。
 故人は惑星科学に於いて重要な痕跡を残されたが、生命科学との連関についてどうお考えだったか、伺いたかった。

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