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20220209:石原慎太郎氏逝く(作家にして政治家) [故人を悼む]

 2月1日に逝去。 享年89歳。

 大学在学中に発表した
   太陽の季節(1955年)

が翌年の芥川賞受賞となり、戦争体験しない若者の "無軌道" な生活ぶりを描いた描写が新鮮で、賛否両論を捲き起こして話題となった。
 "当時からだった" と言えるのかも知れないが、"太陽族" とか "慎太郎刈り" をメディアが煽る様に取り上げ、ブームを呼んだのだった。

 もう一つ、その当時は芥川賞はそれ程にメディアが注目する文学賞とは言い難かったと記憶しているが、彼の話題作を介して広く知られる様になったのでなかったか。
 後日、故人自身が
   芥川賞が有名だった訳じゃ無い
   オレが有名にしたんだ

と言っていたそうだ・・・そこまで自負していたのか。

 政治家としては既にメディアが総括していて、その中には暴言とかヘイト・・・としか言い様が無い発言も多々あったと感じているが、それを以て故人を今の段階で云々するのは礼を失するというものだろう。

 そんな中、自分が故人を "良し" と偲ぶ二件があった。

その1:ディーゼル車排ガス規制
 都条例で入都規制を加え、自動車産業界へ物申せ無かった国に替わって排ガス規制の動きを立ち上げた。
 都民、注いで首都圏民の支持が拡がり、国の法規制へと繋がっていったのは見事だった。
 当時の国会の先生方では成し遂げられなかった筈だ。

その2:3.11でメルトダウンした東京電力福島原発瓦礫受け入れ
 実質的な利用者であった多くの都民が反対していたが、
  -放射能測定して安全性を確認している瓦礫を受け入れるのに何故反対する。
  -そんな事言うのは日本が駄目になった証

と言ってのけた事だった。

 そう言えば
   "天罰" 発言

もありましたねぇ・・・
 これ等が頭の片隅に残っているせいでしょうか、瓦礫受け入れを断った自治体が、今、どんなに現下のコロナ禍でもがいていても自分は同情はしない。
 余りの身勝手な自治体を年寄りは決して忘れていないです。
 黙祷。

追記:
 故人は膵臓がんを患っていて、数年前に重粒子線照射治療を受け、一時期は回復されていたそうだ。
 その治療記がネットで公開されていたのを偶然に見つけ読んでみた。
 発見時は初期ステージで、"完治できる" との担当医の見立てだった様で、照射治療の経緯を素直な気持ちで綴っておられた。
 完治出来る・・・と信じた文意の様な気がしました。
 2年後ほどに再発・・・残念な想いと言うよりも悔しかったに違いない。
 後期高齢者ともなると、その辺の気持ちが良く解ります。

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