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20190707:行政トップが ”先楽後憂”? [雑感]

 驚いた市長/副市長がいたもんだ。
 市川市@千葉県の市長及び副市長が米国製ラグジュアリー仕上げの電気自動車(あの “テ*ラ” だ)2台を公用車として裁量した。
 何とっ! その内の1台、副市長用はスポーツタイプ車だ。
 副市長は常磐高速道路とかを颯爽として走行して市川市の公用業務をこなすつもりのご様子らしい?
 これ迄の国産3台を加えて5台もの公用車両を抱える事になったそうで、リース代も跳ね上がり、さすがに凡そ90%の市民から批判されているとの報道もあった様だ。

 ”エコ+先端技術” を先取りする気概を示したいらしい。
 それなら名古屋市長@愛知県の様な “慎ましい軽” を公用車として採用している事例を参照にしなかったのか。
 名古屋市は失礼ながら市川市とは比べ様も無い我が国三大都市の一つで、行政は超多岐/超複雑/超多忙な筈であり、にもかかわらずに “あの名物市長” は “軽で何ら差し支え無い” ・・・ と仰っているそうだ。

 別に “米国製だから駄目”/”国産車でなければ駄目” ・・・ と言う訳では無い。
 明らかに税金を投入している以上、このクルマならではの効用を明かして納税者たる市民の方々に納得して戴く事が大前提だし、それに加えて “本当にエコか” どうか、定量的な証明とか担保が必要だ・・・つまりは “資源環境アセスメント” は確定しているのか。

 ガソリンを使わない・電気を使うから走行時に二酸化炭素を排出せずにエコだ・・・とは “必ずしも言い切れない” 点が辛いところだ。
 事はそんな単純な話では無い。

 電気自動車といっても “搭載している電池の充電には電気を使う”。
 我が国の電力会社による発電に関わる負荷は “3.11” 以降で様変わりして、重くなっている。
 その上、電池の電極材料には希少な金属が使われていて、中国等産出に恵まれた国は戦略的な資源武器として使うリスクが常に伴い、加えてその採掘以降の資源環境負荷が正しく評価されている保証は、実は難しいところだ。
 ましてや、後世を顧みないで希少資源を使いまくる事自体をどう評価するのか、今のライフ・サイクル・コストに関わるアセスメントでは評価しきれない。
 それに寿命を終えた電池の処理処分の負荷の見積もりは定量性に富むとは言い切れない要素が多分にある・・・と言うのも、何せこれからの実績を待つ状態とも言えるからだ。

 “只単に乗りたい” から・・・だけと指摘するクルマ評論家もおられる有様だ。

行政のトップは “先憂後楽” が本筋の筈だ・・・:
 市民に先立って国の課題を解決し、市民の生活が確保されてから自らの趣味等を楽しむ・・・施政者の心得を示すもので、これを先憂後楽(せんゆうこうらく)と言う。
 因みに、小石川後楽園@文京区(東京都)は正しくこの趣旨に沿った江戸時代の水戸藩お殿様のご起工による庭園だ。

が:
 今の市川市の市長/副市長はそんなお考えは無く、 “先楽後憂”・・・先ずは自らが楽しんでから市民の生活をお考えになるようだ。
 こう申しては不遜を免れないが、如何にも広い視野を持てないカントリー政治屋みたいで、滑稽だ。
 行政トップが示す姿勢ではあり得ない。
 これでは市川市民の方々が住民税を払いたく無くなるお気持ちが良く解るというものです。

ところで:
 自分が住むのは横浜市・・・
 でもって、横浜市長はこんな馬鹿げた事はしないだろう・・・なぁ?


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