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20190221:”緩い” 環境規制を求めて(企業の本音が垣間見える) [雑感]

 世界的な趨勢になった “ESG投資”、即ち、”E=環境保全/S=社会貢献/G=遵法統治” に取り組んでいる企業にのみ投融資する動きに触発されて、どの企業も環境経営(*1) に力を注いでいる・・・との期待は一部の企業に限られている様で、残念な事だ。

 海外に進出して製造工場を持つ我が国企業が、その国・地域の環境規制の厳しさに耐えかねて他所の地域/他所の国へ移転していく事例が紹介されている:
   日経紙:2019年2月10日付け朝刊・総合5紙面:
    ”中国で環境規制強化
     -日本勢、生産を移転 素材や部品、タイなどへ

 中国の環境規制の原則は既に我が国のそれを越えて厳しいとされ、”耐えきれなくなって” 移転するそうだ:
  三*化成:塗料向け添加剤生産工場
   南通市@江蘇省 ⇒ タイへ(要因:廃液処理)
  旭*化成:自動車向け樹脂製造工場
   蘇州市@江蘇省 ⇒ 常熟市@江蘇省(要因:排ガス)
  ニ*リン:自動車用配管ホース生産工場
   上海市 ⇒ 常熟市@江蘇省(環境規制先取り)

 広い中国、全国一律の環境規制整備に至る迄の “間隙”/”アイドルタイム” を突く様に緩い環境規制地域/国へ移転して排ガス・廃物処理すると言う事であって、汚染物質を地球へまき散らしている事に何ら変わりはない。 まき散らす場所を移動させているだけなのだ。
 何と恥ずかしい事だろう!
 旭*成なぞは我が国を代表する素材メーカーの一つだし、19日付け日経紙の "第31回日経企業イメージ調査結果" では総合ランキングで100位以内にランクインしているのに・・・
 こりゃぁ、海外での行動基準は考慮外だったのかなぁ?

 受け入れ先は、今は “環境よりも雇用優先” なのだろうが、いずれは “しっぺ返し” がくる筈だ。
 こう言う企業をESG投資の対象にしてはならない・・・と想うのは自分だけではないと信じます。
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(*1):大分前に投稿したブログです。 お時間あれば・・・
  ”20170522:環境経営-その2

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