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20191031:”治水” と ”利水”・・・農工学識者に教わった事 [雑感]

 この9月と10月の関東地区は台風と集中豪雨に襲われ、河川の氾濫が大規模に発生してその被害も広範囲に渡った。
 被害に遭われた方々へ心よりお見舞い申し上げます。
 ”ふるさと納税” 程度でしか態度に表す事が出来ませんが・・・

そんな時:
 先週央、農工学を専門とする学識者と “会食”(と言えば調子良いが、要するに “飲み会”)の機会があり、河川の氾濫に関わる深いぃ “学識” に触れる事が出来た。

 本来、”ため池” 等と共に “田畑” は “貯水” 機能を持っていて、江戸時代には河川水位が上昇した場合に、お城とその周囲を守る為と同時に、山側からの新鮮な土壌を誘導する為に堤防を人為的に決壊させて田畑へ誘水させる事例が多かったと言う。
 “治水” と “利水” の考え方とか。
 その為の “堤防奉行” と称される武士の職制もあったそうだ。

が:
 今では工業化社会への移行に伴って伝統的な農業の担い手が少なくなって耕作放棄せざるを得ない田畑が広がり、それらが干拓され宅地化されていく事例が多い。
 今回の “冠水地域” と “干拓宅地化地域” との “重なり” は想像以上に大きいのでは・・・との事だった。

 河川の近くとか、池や沼の周辺は水との “関わり” が本来的に避けられない。
 いくら干拓されても “土地は記憶している” からだ・・・と言う。

そう言えば:
 ここ横浜市内での身近な例では、”3.11” の際、我が家を支えている里山は殆ど揺れずにいたが、港北区小机( ← 例の “横浜国際総合競技場” 周辺)では一部に “液状化” が発生していた・・・この地区は市が半世紀以上も前に沼地を干拓して宅地化したところだったのだ。


 治水技術も革新され向上されていくのだろうが、気象と気候の猛威化がそれを上回れば水害を完璧に押さえ込むのは難しい。
 農学を土木工学/機械工学/環境科学等々との関わりの中で取り扱う学問がある・・・と言う事さえ疎かった自分が恥ずかしい限りでした。
 勉強になりました。


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