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20210910:内橋克人氏逝く(経済評論家) [故人を悼む]

 9月1日逝去。 享年89歳。

 なんと言っても我が国の高度経済成長時代の技術開発現場取材を基にした著作 "匠の時代" で著名だ。
 自分も現役の頃、似た様な現場に身を置いていた経験から共感を持って読み込んだものだった。

が・・・:
 その後は、日本経済の矛盾を鋭く突く評論でマスコミを賑わしたが、正直に申し上げて批判はすれども解決の方策は見えず、技術現場経験者からは "遠い人" となっていた。

 数年前まで、朝のNHKR1のニュース番組で政府経済政策を鋭く批判されているのを聴いていたが、論調は変わっていなかった。
 この意味でお歳をとられても立ち位置を譲る事はされなかった訳だ。
 が、自分の考えとは随分と乖離していく一方だった事を正直に申し上げねばならない。

 それでも大きな存在感をお持ちの経済評論家だった。
 意見/考えは異にするけど黙礼せねばなるまい。
 合掌。

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20210909:晩夏の握り寿司(我が家の場合) [食]

 発酵学者にして軽妙なエッセイストでもあられる小泉武夫氏(名誉教授@東京農業大学)が連載執筆されている "食あれば楽あり" はいつも次回が楽しみな食のエッセイだ(日経紙夕刊)。

 8月30日付けのは
   晩夏の握り寿司

と題するもので、
   ① コハダ
   ② マコガレイ
   ③ アカガイ
   ④ アナゴ
   ⑤ クルマエビ
   ⑥ ウニ(軍艦)
   ⑦ トリガイ
   ⑨ キュウリ(俗に言うカッパ巻き)

のおいしさを、いつもながらの絶妙なタッチで書き下ろされていた。

 偶然だが "巣ごもりの憂さ" をはらす意味もあって先週土曜日には我が家も出前寿司をとった(生き存えてきた私ら老夫婦の1回/月のご褒美のつもりだ)。
 ④と⑨以外は同じで、加えて
   *イカ(2種)
   *鯛
   *マグロ:赤身、トロ、中トロ、大トロ
   *干瓢巻き
を味わった。

 小泉氏は煎茶でお酒の記述は無かったが、我が家では天*舞@石川県とした。
 急速に秋模様になった先週の事で、"晩夏" とはいかなかったが、心いくまで握り寿司を楽しんだ。
 これからは寿司+酒三昧でいかないとコロナ禍に負けそうだ。 その程度の散財は許してくれや(マネーの神様へ)。

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20210908:データー分析の難しさ(米国に観る ”コロナ禍新規感染者数vsワクチン摂取率” ) [ただの私見]

 この絵からどうしてこういう見出しが・・・と大いに疑問を持った記事に出会った:
  ”米感染、ワクチンで明暗
    65%接種の東部、ピークの1/5
    マスク推奨も奏功
  (日経紙:2021年8月31日付け朝刊総合2紙面)

 CDC(米国疾病対策センター)公表数値から日経記者が整理して描いた図も示されていて(横軸=摂取率 vs 縦軸=感染者数/100万人)、その図からの解釈は担当記者が下したものだろう(NY&東京在住記者2名の署名記事)。

 著作権の為にここでは図示出来ないが、図には強制的に右下がりの棒線を引いて見だしの結論に飛びついている。 が、この図から記事の様な結論を得るのは統計学的に観て無理筋だ。
 結論が引き出せる程に相関係数は高く無いのが見て取れるからだ。

 即ち、この図から引き出せる結論は

①摂取率>60%の州では感染者数が "相対的に低い"。
 しかしこの領域で摂取率↑であっても、感染者数↓には結びついていない。

②摂取率<60%では感染者数との "相関は無い"。
 下限摂取率10%程度の州と60%近くの州で感染者数に有意差を見いだすのは困難。
 下限摂取率州であっても上限摂取率州と左程変わらない州がいくつもある。 それらの州が狙い通りの結論に不都合ならば例外根拠を示して相関考察から除外しなければならない。

の2点に過ぎない。

 こういう思いつきというか、初めから筋書きを作っていて図を整理する・・・これはしてはならない統計データーの扱いの筈だ。
 新規感染はワクチン接種だけで決まるものでは無い筈だ。
 接種期間は長期に渡っていて、その間に感染能の違うウイルスの変異が頻繁に生じているし(← 最近は誰でも知る様になった "実効再生産数" が時々刻々変わっていく事を意味している)、加えて生活/行動様式等、個人に依存しすぎる要因が絡まっている筈で、多変数解析能を持つ専門家であってさえ難しい。
 これだから煽り一方の新聞やTVの報道は油断ならない。

 いや*2、大学の著名な先生方が感染者数を予測するシミュレーション結果を最近えらく頻繁に発表しているが、この種のシミュレーションには不特定なパラメタが沢山あって、
   "その設定如何で如何様な結果も引き出せる"

代物だ( ← TV局お望みの結果が引き出せると言う意味です )。

 だから、予測と違えば "事情が変わった" とか、 "想定外" とか、 "あぁだ" "こぉだ" の言い訳も簡単だ。
 なにしろ、あの最先端とされる AI を組み込んだGoogleの予測ですら実質 "惨敗" の有り様なのが現実だ。

 人間の行動模様を数値化するのははっきり言って困難だ。
 昨年話題になったあの "8割おじさん" を含めて
   責任を負わない予測発表はもういい加減にしてくれや

って想いです。
 大学の先生方がプレス発表するのは、文部科学省’競争的研究資金申請する時の格好付けを狙った資料作りに過ぎない例が多い事を忘れてはいけない(現役の頃、お手伝いした事があるので "裏" を知っているのです)。

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20210907:戦略無くして ”足し算” 続くヨ [雑感]

 たいていの人は "足し算" の方が "引き算" よりもお得意だ(勿論自分も例外では無い)。
 政治の世界の引き算と言えば
   定数削減 ・・・ ①
   報酬削減 ・・・ ②
   中央官庁削減 ・・・ ③

等々が直ぐに思いつくが、議員にとっては身を切るに等しい①&②は抵抗が強く、理想とはほど遠い。

 官僚の強い抵抗がある③についても行政機構の "スリム化" が昔から指摘されている。
 "行政改革" は永遠の課題だが、自分の知っている限りでは、例の故・橋本龍太郎内閣の時の "省庁再編" で "二番手" 省庁が合体して見かけの数が減った時期があったきり・・・だ。

ところで今は・・・:
 脳が無い・・・と迄言っちゃうとこれまた失礼だが、長期戦略が無いからか、政策立案遂行にやる事なす事に "見劣り感" があるのは
   - やたらと担当大臣を増やす
   - やたらと新しい部所/部門/庁を作る

等、担当者/担当部署を二重三重に増やしていく事だ・・・と感じているのは自分だけだろうか。

 9月1日発足した "デジタル庁" は、成功すれば霞ヶ関官僚が "一番いやがる" 業務改革に直くつながるだけに、果たしてどうなるのか。
 デジタル行政とは何も LINE を使って広報する事では無いし、Word や Excel を使って、更には PowerPoint を使って見てくれだけの文書DBに溜め込む事では無いl。
 国が関わる全ての情報を統一規格の元で集約し、データー分析を加えて明日に向けた政策の立案/行政の効率化に資する事こそが要の筈だ。

 そんな超大量データー分析/解析出来る役人はいない。
 民間側の専門家を集めるとの事だが、役人は民間人の提言をまともに聴く事を "一番嫌う"。

 それを説得し推し進める事が出来る程のデーター・サイエンシストを民間から集められるのか、彼等彼女等が分析し解析した結果を活かし切れるリーダーがいるのか・・・期待したい所だが、余り出来そうに見えない・・・ 老生の "見立て違い" を願うばかりだ。

それになにやら・・・:
 新しい総理大臣が生まれるそうだが、その候補の一人が公表しているのがコロナ禍対応としてまたしても "新たな庁" をつくろうとしている事で、これも安易な足し算シンキングだ。
 内閣府&厚生労働省周りで3大臣があれやこれやのコロナ禍対策やっている上にまたもや屋上屋・・・思慮足らずとしか想えない。 お粗末すぎて情けない。
 いい加減新しい世代へ替わってくれよ!・・・って、後期高齢者からの要望デ~ス。

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20210906:J.ロゲ氏逝く(前 IOC会長) [故人を悼む]

 8月30日付け夕刊にどこかでお見かけしたノーブルな顔つきの外国の方の写真が目に付いた。
 海外の知人が多いわけでは無いので不思議感があって、記事に目を通すと前 IOC会長で、10年近く前の総会@ブラジルで
   2020年五輪開催地:"Tokyo"

と宣言された方だった。
 自分も多くの方々と同じだと想いますが、"Tokyo" のご発言は妙に懐かしく、記憶に残っている。
 あの
   オ・モ・テ・ナ・シ

が話題になった会場での事で、遙かに遠い今は昔の出来事だった。
 あちこちの訃報記事で故国ベルギーで爵位(伯爵)をお持ちの方だった様だ。 貴族風のお顔立ちはやはりそうだったのか。

 コロナ・パンデミックによって一年延期され、無観客開催された五輪東京2020大会をどの様に観ておられたのか・・・

 ここは素直に黙祷です。

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20210905:”セダン” 離れは・・・住まいの狭さから? [雑感]

 些か "気になる(?)" 記事に出会った:
   "さよならセダン、幸せの車は"
    -身の丈の実用SUV、究極は 「走るリビング」
   (日経紙:2021年8月30日付け朝刊)

 世界規模で見た新車販売台数で2021年についに "SUV"(Sport Utility Vehicle)が "セダン" を追い抜くそうだ。
 車の本場とされる米国の、郊外に広々とした家を持つ白人中流家庭の車は
   セダン(2台;ご主人&奥様)+SUV(遊び)

とは、今は大昔に聴いた話だったが、当今の我が国では "セダン離れ" が急速に進んでいて、SUVが人気だとか(但し、一台ぽっきりの話だが・・・)。

 SUVは多目的スポーツ車とされ、身の丈に合った日常の実用車として "荷室" が広く、子供らが立って歩けるほどの "車高" が望まれているらしい。

でも・・・:
 その種の車を乗り回しているご近所のお若いご家庭から一度うかがった事があって、そのお話では、荷室には家の中に入りきれないお子様用の自転車、釣りやキャンプ道具一式等々が限りなく "ぎっしり" で、お子様が自由に闊歩出来るには程遠い・・・と苦笑い。

 我が国でセダン離れが急速なのは、要するに "狭い住まい" が背景にある様だ・・・とは、
   1stマイカーは4ドアセダン、2ndマイカーはジープまがい

ときめつつ、ついにこの歳になっても2台所有する "夢" が叶わなかった老生の "ぼやき" ですわい。

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20210904:TV&新聞報道のいい加減さには ”うんざり”(20歳代30歳代ワクチン接種希望者多数) [雑感]

 8月26日迄のTVや新聞報道は、現下のコロナ禍感染拡大の要因の一つにワクチン接種を希望しない若手層の存在を繰り返し伝えていた。

ところが・・・:
 東京都が "予約無し" でワクチン接種を受ける事が出来る会場を渋谷駅近辺に設置して27日に開設したところ、20歳代30歳代の若手層が都内どころか近隣からも大挙して出向き、会場は大混乱となってしまった(どうやら我が横浜市在住のお若い方々も相当数おられた模様だ)。
 翌28日からは予約無し制は取りやめ、"抽選方式" へ変更を余儀なくされたとの事だった。

 インタビューに応じていた若手の多くが、
   住んでいる所では何時接種となるのか全く情報が無く、
   若手といえどもデルタ株には無力

との事から焦ってきたけど・・・と、都の対応不備を嘆いていましたよ。

 お気の毒・・・としか言い様がない。
 報道とは違って若手層だって接種受けたい方々が大勢いる様だ
 報道機関は何を根拠に煽っていたのか・・・まぁ、いつもの事だけど。

 若手層こそが、これからの日本に必要な方々なんだぞ。
 何とかしてあげてくれ・・・としか言い様がない。
 情けない。
 若手を大事にしない国と自治体・・・亡国への第一歩にならなきゃなぁ・・・
 やりきれない想いで一杯です。

でやっとの事で・・・:
 自衛隊設営大規模接種センター(@東京&大阪)が運営期間を更に延長し、若手層枠を設けて接種を早々に受け付ける・・・との報道を先日知った。
 些か遅きに・・・感はあるけど、よかったデス。

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20210903:パラリン柔道の方が豪快(?) [雑感]

 五輪東京2020大会では、我が国柔道選手等の大活躍があったが、正直に申し上げての感想では "組み手争い" が続き、面白みに欠ける試合が多かったのは些か残念だった。

 が、パラリン柔道ではお互いが
   "組みあってからの試合開始"

なので、 "きまり技" が絵に描いた様に綺麗だし、豪快だ。

 誤解を恐れずに言えば、こちらの方が "柔道らしい"(?)・・・と想う老生は臍曲がりでしょうか?

ついでに:
 車いすラグビー ・・・ ラグビーとは言え、ボールは楕円球ではないし、前方球投げOKだし、15人制や7人制とは随分と違う。 肉弾相打つスクラムも無い。
 が、車イスラグビーの迫力は凄まじい迄だ。
 正に格闘技そのもの・・・って感じで、ご近所のご老人方が興奮して、いっぺんにファンになったそうだ。
 何方かがラジオで "喧嘩神輿" ・・・ みたいだと。 成る程・・・そういう見立てもあったか・・・


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20210902:どっちがOK? ソースは粉か液か(カップ焼きそば) [食]

 スーパーとかドラグストアではお店によって同じ紙パックジュースやカップ麺であっても仕入れ筋等の関係からか、或いは特売スケジュールの関係からか、値段が大きく違う時がままある。

 そんな折、時々しか行かないドラグストアであの "○ちゃん’カップ焼きそば" が特売(?)されていて、えらく安く陳列されていた。
 "年金+預貯金取り崩し" で生活している私ら夫婦はすかさず制限ぎりぎりの個数を購入した。

 そんな事忘れてしまっていた昨日の昼、それを取り出してお湯を注ごうとして開封したら "液体" ソースパックが入っていた。
 これには驚いた。
 カップ焼きそば、しかしてその実体は "カップ茹でそば" で、完全な湯切りがし難いから残った湯分を利用した "" スープが常道と想っていたし( ← いつも買う奴がそう )、液状スープではこの残った湯分で薄まってしまう・・・とも想っていたから。
 でも、粉スープに比べて麺にむら無く味付け出来る液状スープの利点に気がついた・・・何て事だ、この歳になって!

 現下のコロナ禍、ワクチン接種を終えて既に1.5ヶ月経過していて、今頃は中和抗体がたっぷり形成されているのだろうけど、超強い感染力を持つデルタ株が猛威を振るっているので巣ごもりが続いている。
 そんな折、即席麺大助かりの日常で、どうでも良い経験でした。
 てへっ!

因みに:
 ふと思いついて、こんな事、とっくにネットで話題になってんじゃぁ?・・・って訳で探してみたら、大昔にあった様です。
 こっとら、夏惚け?・・・かも。

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20210901:横浜市長選挙が終わって・・・ [雑感]

 既に10日程になるが、投開票日の8月22日(日)に4選目を狙った林市長が落選し、29日をもってやっと退任だ ・・・ (^_^)

 地元住民感覚で言えば、最大争点は、"コロナ禍" と言うよりもやはり "IR-誘致問題" が第一だったとの感じが強く、TV番組で解説されている政治評論家の方々のご意見とはチコッと違う。

 先ずはなんと言っても20万市民の署名を得た住民投票要請を葬った林前市長と議会与党(自民党&公明党)への "不信&恨み" はそうは簡単には消えない。
 それに急遽 IR-誘致反対を言い出した総理大臣ご推奨与党系候補は、与党のこれ迄の主張との乖離が大きい "急ごしらえ" で、にわかには信じられない。

 次いで加えて横浜市のコロナ禍対策、特にワクチン接種体制は余りのお粗末の極みで、新聞で "大叩き" されていた程だ。
 市自体の行政能力の問題なのだが、"腹いせ" は当然乍ら "政府&(国会&市議会)与党" へ向かう・・・有権者はそれ程度の事でしか "憂さ" をはらせないのだ。

 それやこれやで野党推薦候補の圧勝となったが、まぁ、まともな(?)市民感覚から観れば事前予測通りだった。
 自分の投票先とは異なっていたが、IR-誘致撤回をまず最初にやるとの勝利宣言があったので、それを信用して当面は "本当かどうか" 見守るしか無い。
 投票された方々には申し訳ないが、ともあれ前回の選挙公約を反故にした林前市長が当選しなくて良かった・・・お粗末ながらこれが本音と言ったところ。

ついでに・・・:
 昔からワクチンで何とかウイルスと共存して人類は生き延びてきたと言われる。
 そのワクチンでさえ自国生産が覚束なかったのは確かに危機管理能力に乏しかった政治のお粗末さ以外のなにものでも無かろう。
 が、ウイルスの伝搬自体は所属もしくは推薦政党に依らないその証拠に、千葉県では前知事(政府与党系)と現知事(非与党系)は依って立つ政党が真逆だが、Covid-19の感染状況は交替前よりも酷くなっている。
 お気の毒だが、既に医療崩壊が起こっていて最悪の状況だ。 神奈川県も似たり寄ったりだ。
 知事とは無関係に、ルール守らない県民につける薬は無い・・・のは世の習いか。
 てへっ!・・・だ。

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