SSブログ

20231118:マグネシウム二次電池の実用化は? [雑感]

 既に2週間程前になるが、マグネシウム(Mg)を使う二次電池を実用化レベルに高める事に成功したとの小さな囲み記事があった:
   "安価な金属使う電池性能向上"(香港大学)
   出自:日経紙、2023年11月3日付け朝刊サイエンス・フロンティア紙面

 Mgイオン二次電池は、Liイオン二次電池に比べて、エネルギー密度が高い(現下で約2倍)、資源量が豊富、安全性が高い等の利点があって次世代電池として注目されていて、世界各国で激しい研究開発競争が進められている。
 早ければ2025年頃の実用化開始と期待されているが、我が国では東北大学、名古屋工業大学、東京理科大学や慶應義塾大学が正極/負極/電解質材料の開発で世界をリードしているとされて来ただけに冒頭の記事には驚いた。
 中国発のニュースは何処までの真偽か判定が難しいとされるが、世界最多の特許案件等から推したAI開発技術等は先端レベルとの評を聴いた事があった。
 先進国がAIの開発に規制を掛けている合間に中国がフロント・ランナーになってしまう可能性はゼロでは無い。

こう想いを巡らすと・・・:
 Liイオン二次電池の研究開発において、研究段階では日本がフロント・ランナーだったが、いざ工業生産の段階となると遅れをとってしまった事を忘れてはなるまい。
 この系統では全固体化型が本命とされていて、トヨタ自動車が2025年時以降の量産車搭載を目指しているとされているが、Li産地の地政学的偏在が課題として残っている事に変わりは無い。
 その切り札の一つの候補であるMgイオン電池ではLiイオン電池の二の舞を踏んではならない。
 老生はただ単に極めて単純に
   頑張れっ! 負けるなっ! ニッポン!

・・・って声だけで応援する事しか出来ないけど。

因みに:
 Mgの諸々については
   日本マグネシウム協会

のウェブサイトが参考になります。

共通テーマ:日記・雑感