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20201213:有馬朗人(ありまあきと)氏逝く(原子核物理学者;元・東大総長/元・文部科学大臣・・・) [故人を悼む]

 12月7日に逝去。 享年90歳。

 沢山の、それも格の高い肩書きをお持ちだったが、老生にとっては当時の名称で助教授(@東大)時代に原子核物理学の本道を切り拓いておられていた頃のお姿を学会等でお見受けした事を想い出す。
 特に原子核構造を精緻な "シェル・モデル"(殻模型)で解き明かしていく独壇場の姿は忘れがたい。
 素粒子論分野に身を置いておられたらノー-ベル賞級の業績を挙げられたに違い無いとの想いもします。
 黙祷。

追記-1:
 訃報を速報したNHK総合TVのニュース番組では、偶然にも3日前の4日にインタビューしていた事、その一部を映像として流していた。
 とてもお元気そうに見えていましたが・・・

追記-2:
 総長以降、理研理事長、文部科学省大臣・・・等々に就任されたが、本当は続けて研究されたい学問に自由に取り組める環境を用意し提供するのが国の学術振興施策なのだったのではなかろうか。
 国は、貴重な才能を浪費していたのでは・・・とも想います(日本学術会議会長を務めさせられている梶田教授にも同じ事が言えるのではなかろうか)。

因みに:
 NHKインタビューでは、文部科学省大臣時代に手がけた国立大学の自律、即ち "独立法人化の功罪" を挙げ、罪の一つとして若手研究者への処遇劣化、その結果として、このままでは科学技術立国は叶わない・・・と指摘されていた様です。