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20220110:理論武装・・・EUに負けてはならぬ [ただの私見]

 "地球温暖化問題" 解決に向けた "脱炭素政策" ・・・ そのルール作りでEUが先行しているが、その狙いは自分等に都合の良い枠を定めておく先手必勝作戦だ。

その1:
 太陽光に恵まれ、かつ地政学的にEUに近いアフリカで "グリーン水素" プラントの計画が目白押しだし(*1)、最近は "原子力発電力" をクリーン・エネルギーと言い出した。
 その根拠は枯渇性資源由来エネルギーに対して二酸化炭素排出量が少ない・・・っていう理由だ。
 一応は尤もらしいが、このアセスメントには、
 ① チェルノブイリ原発や福島第一原発の事故処理処分に伴う様な環境負荷は
  一切考慮されていない話だし、
 更に
 ② 使い切った放射性燃料棒を地下深く埋蔵処理する負荷が考慮されていない。

 共に "地球を汚す" ・・・ って観点からは百年単位の後の世代への負荷押し付けに過ぎないが、これについては "知らんぷり" だ。
 これでは正当なライフ・サイクル・アセスメントに基づいた基準とは言えないご都合主義だ。

その2:
 "自動車産業" に目を向ければ、EUはディーゼル車を本命視していたが、例のVW社の排出ガスごまかし不正発覚後に勢いを失い、HVやPHVでは日本の開発に負け、最後にEVを全面に出さざるを得なかった戦略だ。
 しかしEV用電池には地政学的に偏った産地に強く依存する金属成分が必須である事、劣化した後に何処まで再資源化出来るのか、今は目処さえ付いていない。
 その上、HVやPHVを持ち出す迄も無く、ガソリン車の燃費との対比で観れば、"EV車が絶対的に減炭素車であると言う訳では無い" (*2)
 この点についても知らんぷりだ。

その3:
 "プラスチックのリサイクル" についても、我が国はエネルギー回収(所謂 "サーマル・リサイクル")が先行しているが、EUはこれをリサイクル(再資源化)とは見なさないで済ませて来た。
 が、最近は石油や天然ガスの異常な迄の高騰から、このサーマル・リサイクルの見直しや、廃プラの "ナフサもどき" への還元、所謂 "ケミカル・リサイクル" の "減炭素効果" についての有効性見直し機運があると伝え聞いている。

そんな訳で・・・:
 原発にしても、自動車にしても、プラスチック再資源化にしても、なんとまぁ、どれもこれも自分勝手に都合の良い解釈で押し通すつもりじゃないか。

 これらの基本技術で先行する我が国は、政府が国運をかけて資源循環型社会のあり方を示すべきだと自分は考える。
 EUの思惑だって中国・インドが反対すれば通らない事例を "COP26" で見たばかりだ(*3)
 "仲間" 作りを含めて "戦略と戦術" を練る人材の登用を願うばかりだ。
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(*1)20211005:まるで衣を変えた植民政策みたいだ(グリーン水素@アフリカ)
(*2)20210421:”EV” は本当に ”環境に優しい” のか
(*3)20211123:石炭火力発電使用 ”権利”(COP26宣言を聴いて)

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