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20240310:¥12万円 [雑感]

 所謂 "ガセネタ"/"捏造" による名誉毀損賠償金が最高数百万円に留まり、米欧に比べて格段に低い事を最近になって知ったばかりの老生は、これまた酷い誹謗中傷SNS賠償金が "僅か¥12万円" だとの記事を観て驚いた:
   地裁、投稿者に賠償命令
    -「志村さんに感染させた」
   (日経紙:2024年2月24日付け夕刊第12版社会紙面)

 コロナ禍の恐ろしさを世間に知らしめた2020年3月の志村けんさん感染死。
 その感染をさせたとしてSNSで名指しされた女性が、事実無根として名誉毀損で損害賠償を求めた訴訟判決が下され(2月22日)、大阪地裁は投稿者2名にそれぞれ "¥12万円" ずつの賠償を求めたとの事だ。

記事によれば:
 判決理由は、
   国民的人気のある芸能人が死亡する原因をつくったかの様な印象を
   与えるSNSで、不特定多数の人が閲覧できる状態だった事から
   その ”影響力を無視する事は出来ない”

と判断している。

 無責任な誹謗中傷投稿者へ賠償を求める判決は当然だと想うが、その額がこれまた "不当" と想える程に低い事に唖然とするばかりだ。
 この程度ではSNS上の誹謗中傷が収まる事とは到底想えない。
 抑止効果をも期待するならこの判決の100倍以上の賠償金を課す事だと老生は信じる。

恐らくは・・・:
 裁判官は、ネット上等でガセネタ/捏造/誹謗中傷に晒される側の人権損害を "身近な問題" として理解していないのではなかろうか・・・とさえ疑ってしまう。
 新たな価値判断を示さない "前例踏襲" はいい加減にして欲しい・・・そう想わずにはいられない。

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