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20171216:”歴史は勝者のたまもの” って言うけれど・・・ [雑感]

 当然の事なのだろうが、歴史には敗者の語り部は不在だ。
 歴史は勝者による都合の良い物語だ ・・・ そうだとは理解していたが、最近の日本史でもこれ迄の "常識"・"定説" が大きく否定され、揺らいでいるとの事だ。
 これ迄は無視されてきた文書類(*:末尾ご参照)の解読技術・精度が飛躍した結果だという。

 自分は人文系はからきし駄目なのだが、日経紙:2017年11月27日付けの署名記事:"読むヒント:歴史の 「常識」 覆す最新研究" には驚いた。

 私ら日本人お得意のカミカゼ思想を生み出した "蒙古来襲" とか、 "島原の乱"、"明治維新"、"太平洋戦争" 等の最新研究成果が優しく紹介されていたが、中でも明治維新に関わる "薩長史観" に依った定説の多くが悉く否定され、ファクト(事実)が浮かび上がってきている様はとても興味深い。
 "吉田松陰"、"坂本龍馬" とか、"西郷どん" の様に今もって人気がある歴史上の人物像も最新研究成果を知ると悲鳴が聞こえてきそうだ。
 太平洋戦争終結にまつわる維新官軍vs賊軍の系譜間軋轢も圧巻だ。

 記事には計8冊の書籍が紹介されていたので、早速取り寄せて年末年始の楽しみにしてみよう。
 チョット待てよ・・・これは日経お得意(?)の "あおり記事" ではあるまいなぁ・・・
 少し間を置き、ほとぼりを冷ましてから注文考えよっと!

(*):追記
 歴史の定説は公文書、もしくはそれ相当と特定された文書類の分析に基づいているとされる。
 が、残っているこれ等公文書類は勝者の認定を経た物が多く、市井に埋もれた手紙・日記等が網羅的に含まれている訳では無い ・・・ この事にヒントを得て、故・松本清張氏が以下の短編を発表している:
 ”相模国愛甲郡中津村(さがみのくに あいこうぐん なかつむら)”:
   初出:婦人公論増刊号(1963年1月)
   書籍:"相模国愛甲郡中津村"(文藝春秋社版;1964年1月)
   文庫:"浮遊昆虫"(文春文庫;5短編集の一つとして;1976年9月25日)

  明治維新後に発生した "偽札事件" について、著者独自の "真相" を探った短編で、"埋もれたとされる手紙類" の発見から事が始まるものです。
 最後に、いわゆる "どんでん返し" があり、自分にとっては面白かったです。
 TVドラマ化、或いは映画化されているかどうか、自分には解りません。


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