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20230317:施政者達の日本語 [雑感]

 "言い直し" がいくらでも出来るとか、また "ひっくり返った論理" が罷り通る日本語は施政者側にとって何と便利な言葉だろう。

1."恫喝" = "日本語の乱れ"
 前々政権時代の事との報道だ。
 放送法における政治的公平中立性に関わるヒアリングで、当時政権ど真ん中にいた要人が所管元の総務省役人を "どやしつける" 事があっても
   "乱れた日本語" だった

の一言で済ませ様ととし、それが通用してしまう。

2.因果関係 "否定出来ない"
 コロナ禍でしゃかりきに進められたワクチン接種・・・直後に死亡した人の死因がワクチン接種による直接的結果かどうかが問われる事故(?)/事件(?)が発生した時の事。
 接種したmRNA型ワクチンは輸入モンだから、関係者の誰もがその詳細な分子レベル迄の構造&作用機構は解らない。 その証拠に専門家と称する学識者等のご説明は極めて "定性的" だった。
 恐らくは分子生物学専門家と医学専門家の共同解析が必須な筈の問題だ。
 失礼だと承知して敢えて言わせて貰えるのなら、単なる感染症専門家ではとうてい判断出来なかったのだろう(老生は分子生物学専門家を除けば、当時盛んにTVとかで解説されていた感染症学者の多くが件のmRNAの分子式を正しく書き下せるとは、今でも想えないでいます)。
 かといって "解らない" では推進させた側としては済まされないから
   "因果関係は無い"

と言いたいけど、言い切れる程の科学的知見&エビデンスを持っていない。
 とすれば、後々の事を考慮すれば
   "因果関係があるかもしれない"

ので、こんな曖昧表現は出来ないから
   "因果関係は否定出来ない"

と言うしか無い。 要するに "解らん" ・・・ って事を "言いつくろった" 表現に過ぎない。
 その苦しい心、解る気が "しないでも無い"。

3.行政公文書の怪
 今の政権には、省庁が認めた公文書を "捏造" と決めつけた大臣がおられたが、これは議会政治制度の根幹に触れる極めて重大な発言だ。
 論理上は証明/説明すべきは
   "捏造の根拠"

であって、
   公文書である事

の方では無いけど、当該大臣が平気で押し切る。
 日本語は国民が決める事であって、大臣ごときが自分に都合の良い様に論理をねじ曲げる事は許されない筈だ。

4.地域関係者の "合意" が無ければ放出しない = "丁寧" に説明する。
 3.11で発生した東京電力福島原子力発電所炉心メルトダウン・・・肝心の廃炉処理が見通せない中、処理水保管タンクが満杯になり、海洋へ放出せざるを得なくなってきている。
 当初から国及び東電側は "地元の合意" が無ければ放出しないとしていたが、最近はこの夏場迄には開始する予定で放出工事を進めている。
 総理大臣は
   丁寧に説明する

とは仰るが、腹の底では当初の地元合意前提の約束を守るつもりは無い様にしか見えない。

 日本語の本来持つ意味が施政者側によって都合良く編纂されていく様が見て取れて、
   政治とはこんなモン

としか想えない。
 悔しいねぇ・・・としか言えない。

ついでに:
 汚染処理水は安全・・・であれば東電が生み出す電力の多くを首都圏が消費しているのだから、外房沖合いとか東京湾内へ放出したらどうか。
 それがせめてもの被災を直接受けた地元の方々へ寄り添う姿だと想うが・・・そうはいかないのが現実だ。
 これぞ "NIMBY" に他ならない。

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