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20201109:”追い詰められて?” 2050年ゼロ(温暖化ガス:菅総理大臣) [雑感]

 先月26日からの臨時国会冒頭での首相所信表明中の宣言。
 世の "環境派" にして見れば "やっと" との想いに違い無い。

 今世紀に入ってからの地球温暖化対策の具体化は欧主導で進み、既にESG(環境/社会/統治配慮)投資が超巨大なマネー機関の判断基準になっている。
 米国現政府自体はパリ協定から離脱の構えだが、民主党政権に替われば復帰になるだろうし、GAFAはいずれも温暖化ガス排出ゼロに向けた経営に既に舵をきっている事を見逃してはならない。
 世界最大排出国の "中国でさえ" 2060年にはゼロを目指すとはつい最近の宣言だ。

一方の我が国では・・・:
 さすがに海外展開している大手企業は先取りしているが、環境省の取り組みは、省へ格上げされたものの大物大臣を抱けずに、産業界支援立場にある経済産業省の超強力な反対にあって功を奏していなかった。
 ただ、本年初頭に内閣府が
  "革新的環境イノベーション戦略"
ってのを作成・公表していて、一番肝心なエネルギー構成の方向性だけはつけていたのだが、何せコロナ禍が始まり、話題にはならなかったし、マスコミの取り上げは実質無かったに等しい。

それに・・・:
 例の "気候変動レポート" を "通し" で読破する事は結構難しい。
 信頼出来るんかどうかさえ両論ある始末で、専門外では判断のしようが無い。
 ましてや "聞きかじり" 記者しかいない新聞社やTV局程度ではフォローのしようが無い(下手打てば広告主を怒らせてしまう)。

が:
 "そんな事よりも" ここに来てESG投資の流れに "竿を差しては" 日本企業の発展はおぼつかない・・・とやっと気がつき、また追い詰められた結果、経済産業省も反対ばかりは言っていられなくなった・・・と言う事なのだろう。

 仮に気候変動レポートを "正しい" と捉えた場合、短期取り組みでは収まらない。
 30年先の事に責任は持てない・・・では30年先の日本国民に今の日本人が蔑まされるだけになる。
 少なくとも5年単位程度の里程標を儲けた長期に渡った政策/施策が前提で、総理大臣が替わろうとも、また政権が替わろうとも持続的である事が前提になる。

 先ずはエネルギー構成をどうするかになる筈だが、"売り物" の低CO2排出石炭火力発電とかCO2大深度地下埋設だけに頼ると、理論武装している欧州の連中に言い負かされてしまうに違い無い。
 彼等を打ち負かす切り札は結局は "バイオ水素" 当たりしか見当たらないのではなかろうか。

併せて・・・:
 私らの生活様式も変えなければ・・・だが、"情感" ではなく、LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)に基づいた "理" に適った取り組みでなければならない。
 なので、
  "コンビニでレジ袋を利用する度に後ろめたい気がする"
なんてコメントを小泉環境大臣が言っている間は余り期待が出来そうに無い(*1)
 そう、"MOTTAINAI/もったいない" を資源環境負荷の観点から理論武装する事です。
 概念主導では米欧に負けているので、革新的技術開発でフロントランナーを勤める事を期待する。
 それだけの基盤技術は持っていると信じたい・・・のだが。
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(*1)20200708:自分は ”故あって” 有料/無料に関わらず ”レジ袋” を使う派



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