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20211123:石炭火力発電使用 ”権利”(COP26宣言を聴いて) [雑感]

 COP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)はこの10月31日-11月12日にかけてグラスゴー@英国で開催された(コロナ禍で一年延期されて開催)。

 メディアで大きく取り上げられたのは、
   石炭火力発電の "廃止" を目指した声明が大きく後退し、
   "削減努力を加速" する

との声明に留まった事だった。
 Z世代と呼ばれる若い連中の怒りを駆り立てている・・・との報道だった。

 EU、特に今回の開催国となった英国主導型の声明が、結局は "中国" が後ろ盾の役割を演じた "インド" の反対から流れが変わったとの報道だ。

 パリ協定で約束された先進国から経済発展途上国への資金援助が滞っている現実の前に、途上国は安価な石炭火力発電を停止して如何に発展させるのか・・・との強い不満に先進国側は押し切られた・・・との印象を持った。

よく*2考えれば・・・:
 かっては石炭を使いたいだけ自由に使いまくって産業革命を推進した "先進国"。
 そこが排出したCO2蓄積による気候変動分の責任のツケも満足に払わずに、発展途上国へ自らの戦略を押し付けまくる矛盾が暴露された様に感じた。
 EUは全ての経済戦略にこの気候変動問題を組み込ませ、自己に有利なルールを構築しようとする思惑が余りにあからさまだ。
 が、中国とかインドが逆らえばその無理押しは通らない・・・って事も示された格好のCOP26だった様に自分には想えました。

念の為に付け加えておくと・・・:
 石炭火力発電 "無条件廃止" がとりもなおさずに声明に織り込まれなくてホッとしている筈の我が国だったが、その存在感は皆無だった様だ。
 残念と想うかどうかは微妙ではあるけど、仮にインド代表と同じ事を我が国が言い述べても相手にされず、通らなかっただろう。
 一国の行政トップが参画しても "戦略無き国" は無視される・・・これが国際舞台での常識だ。
 つくづくも情けない。

因みに・・・:
 我が国の地球温暖化対策については、産業育成&保護に回る経済産業省(METI)と、環境一辺倒の環境省(MEv)とのつばぜり合いの為、"見かけ倒し" に終始しているのが現実だ。
 "化石賞" 受賞常連国たる由縁だ。

 METIは一級省だが、MEvは二級省・・・と言ってしまえばお終いだが、実際に担当相の与党内での格がそうなので、環境政策は "格好付け" の域を出ない。
 この二頭立てを解決しない限り・・・とは老生の "見立て" でありまする。

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