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20200608:”赤の女王”(ヒトもウイルスも) [雑感]

 始めは多くの政治家や医療関連学識者/有識者が “闘い” と言っていた。
 だが、特効薬やワクチン皆無の中で急速に世界中に広まると “共生” こそが必要と言われ始めた。

 今回の新型コロナウイルスはRNA型(遺伝子鎖1本)で、DNA型(遺伝子鎖2本)よりも遙かに “変異が容易”、即ち “環境適応性が高い” 事があって、それこそ “あっと言う間” に世界中に拡散し、否応無しに存在し続け、恐らくは "絶える事は無い"。
 一方の宿主たる人類は、"新しい生活様式" とかで “なんとか誤魔化しながら” 特効薬/ワクチンの開発&実用化を待つしかない。

 この事態を ”赤の女王” に例えたコラムに出会った:
   ”コロナと生きる持続的社会
     日経紙:2020年5月29日付け朝刊マーケット総合2紙面
     執筆者:鵠洋

 コロナも人類も “変化し続ける中でこそ共生が産まれる”
 うぅ~ん、正に “赤の女王” 様の仰る通りだ。
 
と言うのも:
 彼女は “鏡の国のアリス”(原作:ルイス・キャロル)で登場して、
   「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない

と述べ( ← 何とまぁ、矛盾と言うか、皮肉に満ちたと言うか、そんな "言いまわし" じゃありませんか)、
  ”種・個体・遺伝子が生き残るためには進化し続けなければならない

事の比喩として用いられている(ここんところ:WikiPediaより抜粋)。

 今回のコロナ禍については、哲学者迄も含む多方面の学識者の論評に眼を通したり、TV/ラジオの報道を見聞してきた。
 常道ながら誰でもが思い付く ”ペスト”( byA.カミュ)を引用した文学者&評論家が多かったものの、”赤の女王” を引用した方は記憶に無い。
 眼にして想わず "アッ!" とした。
 例えて実に見事だ。
 米欧では "蘊蓄" を語る時には、聖書とか、シェークスピアの気の利いた台詞や、 “不思議” & “鏡” の国のアリス が何かにつけて引用されるのだが・・・
 たいした着眼点で、ペンネーム “鵠洋” 氏の学識が気になった。
 こんな達者な方が新聞のコラム記事だけの担当では・・・って気がしてならない。



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