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20220909:稲盛和夫氏逝く(京セラ・JAL・第二電電) [故人を悼む]

 8月30日に逝去。 享年90歳。

 精密成形加工セラミックスの製造会社を立ち上げ、世界企業へ発展させ(京セラ)、その傍らで、無謀とも言われ続けた第二電電(DDI)を創設し、2000年には現・KDDIへと展開させた。 加えて、経営破綻したJAL(2010年)を3年足らずで再建した。
 正に "経営の神様" と呼ばれた由縁だ。

 京セラの技術者は偏差値の高い学卒の優等生的常套手段よりも、地道に要素技術を開発し積み上げていく事を厭わない人材が揃っていた様だ。
 と言うのも、自分が勤めていた素材メーカー所属の技術屋が同社へ転職した例が一件だけだがあって、その彼が一年と保たなかった。 決して劣った技術屋ではなかったのだが・・・"単なる優等生では通じなかった" とされていました。
 それを聴いた時は "ホロ苦かった" ですねぇ。

 またJALの経営再建では、役員会で某取締役が担当部門の再建案を提示したところ、故人は
   あなたは直ぐにJALをお辞めになるべきです

と言う様な意味の事を申されたそうだ。
 理由は、乗客への思いやり目線とコスト意識の余りの欠如だった様だ。 多分、優等生の作文した当たり来たりの見込みの乏しい再建策だったんだろう・・・って噂だった。

 DDI創設の時は、誰もが早々に失敗・・・と予測していたと記憶しているが、問題は抱えているとしても今のKDDIの姿を見据えた評論家等はいなかった。

 一線を画す人材は凡人の理解出来る範疇を超えている様です。
 こう言う方がドン*2排出してくれば日本も安泰な筈なのだが・・・
 政治の世界で乏しい人材に悩まされている我が国では、経済界でも同じ悩みを抱えているようだ。
 黙礼。

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