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20220927:”メタノール” 殺人事件 [ミステリ三昧]

 被害に遭われた方とご遺族から観れば不謹慎・不愉快そのもののブログになってしまいそうですが・・・古今東西の数あるミステリの中で、ありそうで見つからない "メタノール殺人事件"。
 それと疑われる殺人事件が現実に起こったそうで、もうびっくり。

メタノール:
 最も簡単な化学式で示されるアルコールで、メタノールとは "メチル・アルコール":
   化学式:CH4O
   示性式:CH3OH (:MeOHと略記する場合もある)

で示される無色液体だ。
 昔ながらの化学実験室であれば必ずあった "アルコール・ランプ" は、燃料にこのメタノール、若しくはこれとエタノール:
   エチル・アルコール
   その化学式:C2H6O
   その示性式:C2H5OH (:EtOHと略記する場合も)

との混合液が使われている。

エタノールは:
 糖からの発酵品はお酒とかワインを初めとする所謂アルコール飲料向けや食材食品への添加等に、エチレンの水和反応からの化学合成品は種々の化学品/化成品等の原料の一部として使用される基幹物質だ。
 現下のコロナ禍で使用が推奨されている消毒用アルコールは、エタノールを適宜水希釈して商品仕立てしたものに他ならない。
 またここ10年程前からサトウキビ由来のエタノールを加水分解させてエチレンへ変換し、これを原料としたポリエチレンが植物由来ポリエチレンで、最近はレジ袋等の包装用途としての需要が高まっているらしい。

それに対してメタノールは:
 今は昔、
   "目散る" アルコール

とも言われていて、誤飲すれば "失明" に至る恐れが多分にあるとして、その保管/使用/管理が法的にも指定されている毒物/劇物であり、一般家庭におけるありふれた日常生活場面での使用は先ずは考えられない。

 このメタノールを飲料等に混ぜて飲ませる・・・ヒトの口からの最小致死量はおよそ
   0.3~1.0gr/kg-体重

とされる(ネット調べ)ので、泥酔状態とかで、或いはキツいアルコール飲料等に混ぜられて気づかずに飲まされてしまう・・・その結果として "死" に至る可能性だって十二分にあり得る危険な物質だ。

 老生の知る限りにおいて、古今東西ミステリの小説/映画/TVドラマでは、テロリストとか不良共が火炎瓶の違法作成で時たま登場するに過ぎない。
 これが使用された殺人事件が現実に起こったとすれば驚きだ。 被害に遭われたお方のご冥福を祈るしか無いが、薬品類に素人の犯罪とは到底想えない。

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