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20190511:ほんとに意味するところは?( ”映画:スタンド・バイ・ミー” ) [ただの私見]

 平成最後の日(4月30日)の午後、NHKBSで懐かしい映画を放送していた:
   ”スタンド・バイ・ミー”(製作:コロンビア映画,1986年)

 B.E.キングの歌が流行った奴で、悪ガキ4人の一夏の経験、特に一泊の遠出で “死体” を探しに行った “冒険談” で少しだけ大人になる・・・と言うのが封切り当時に見した時の印象だった。

が・・・:
 原作はS.キング:”死体”(The Body)で、どうやらそんな単純な話では無かった・・・と今頃になって気がつきました。

 4名は裕福とはほど遠い田舎の家庭のいわば “落ちこぼれ” で、普段は樹の上に作った小屋でカード遊びしたり、タバコを吸ったりしている悪ガキ仲間だ(と言っても本人等の責任では無い悪ガキになった “それなりの理由” はあるのだが・・・)。

 この4人の一夏の冒険を描く中で、それぞれの性格が明らかにされていき、更に “友情” のありかたも変わり、以後の人生の “行方” をも暗示する。

 2名は町を出る事もなしに平々凡々に暮らしていく一方、町を出た2名は苦学の末に一名は作家に、一名は弁護士になり、これは見ように依れば社会の成功者側へ移る。

 しかし、在る時に弁護士は正義感故の事故で死亡し、作家がその新聞記事から昔を想い起こし、二度と得られなかった友人を偲ぶ・・・まぁ、これが大筋とも言える。

 今の自分には、町を出る事の無かった2名は取り残された “プア・ホワイト”、外に出て立身出世した2名は “成功者” ・・・ を意味しているかの様にしか見えない。
 これは錆び付いたベルト地帯の有様をあからさまに暴露したルポ(*1) の印象が余りに強いせいからかも・・・

 ともあれ若い時の無茶振りを懐かしむ・・・と言うだけ映画では無かろうと気がついた次第ですが・・・どうも、あの歌が “誤解” を招いている気がしてなりません。

因みに:
 脇で出演していたK.サザーランドは名優D.サザーランドの息子さんで、親父さん生き写しだって事に今回初めて気がついた。
 まぁ、作家役のR.ドレイファスが “アメグラ”(アメリカン・グラフィティ)や “ジョーズ” 等でお馴染みさんなのは承知していたけど。
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(*1):金成隆一著:”記者、ラストベルトに住む”

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