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20210425:”カーボン・ニュートラル” よりも ”カーボン・マイナス” でなければ・・・ [ただの私見]

 先に開催されたGHG(温室効果ガス)排出大国がオンラインで臨んだ "気候変動問題サミット"(米国主催:4月20/21日) では
   カーボン・ニュートラル(:C_ゼロ)@2050年
を目指した宣言、若しくはそれに近い目標発表が続出した。

 我が国も2030年GHG排出削減目標を従来値よりも大幅にあげている・・・って言うよりも "そうさせられた"(2013年対比で▲26% ⇒ 46% ⇔ 国際機関からは "50%" を期待されていた)。

しかし・・・:
 地球規模で観れば、今から30年間はGHGが増え続ける事に違い無いし、またこれ迄に蓄積したGHGが引き続き気候変動を誘起していく事は否定出来ない。

とすれば:
 世界はむしろ "カーボン・マイナス"(C_-) を目指さなければならないのではないか。

 ここで、
  GHG排出量>GHG回収量:カーボン・ポジティブ(C_+)
        =:C_ゼロ
        <:C_-
と定義される。

 企業に対して "C_-"であれば、
  △=GHG回収量-GHG排出量
分を "売る" 事が出来る市場が既に形成されているから、それを加速させる様な値付けの仕組みが期待される。 それに応じた "法人税↓" なんて事もありだろう。 更には、C_+の企業、即ち△<0の企業はESG投資先にならない/しない・・・なんぞはその一策だろう(GAFAやEUは取引先とか域外国へそう責めてくる筈だ)。

 こう捉えると、CO2を直接大気から分離回収して
  ① 埋め込む(封入)
  ② 化学原料化する(還元してCO等にすれば極めて有意)
技術が要になるのではなかろうか。

 実際にあのテスラ社とかスペースX社のCEOであるイーロン・マスク氏が懸賞金付きで技術開発競争を募集している位だ。 ②の研究では幸いな事に我が国は先陣グループに堂々と入っているので成果を期待したいところだ。

 CO2還元の実用化実現に向けてはC_+の企業への課金からも賄う様な政策も必要だろう。 こっちは政治の課題だ。
 気候変動問題とは単なる環境対策と捉えるべきでは無く、産業構造を変革していく事と理解すれば、米中がここでは足並みを揃えるのは理に適っている。 つまりは、"生き残り戦略" に違い無い。